みなさんは県魚という言葉をご存じでしょうか。県花、県鳥と同様、各都道府県にはその地域を代表する魚、県魚が定められています。
愛知県の魚は「クルマエビ」です。名古屋駅構内に設置されている東海道新幹線60周年記念オブジェにもエビフライがあり、愛知人のエビ好きがひしひしと伝わってきます。
では、なぜ愛知といえばエビなのでしょう? この記事では、愛知でエビが愛されている理由と愛知のエビの魅力を掘り下げます。
愛知と言えば「えびふりゃあ」はウソ!?
愛知県でエビを食べようと思って真っ先にイメージされる料理のひとつがエビフライ。「愛知ではエビフライのことをえびふりゃあと言う」と聞いたことがある人も多いと思いますが、実はそれは間違いです。
この勘違いの事の発端は、お昼の伝説テレビ番組にあります。MCのタモリ氏が「名古屋人はえびふりゃあばっか食べとる」と茶化したことが原因で、名古屋ではエビフライをよく食べるというイメージが全国に広まったのです。
この発言に便乗しエビフライをえびふりゃあと記載して売り出す飲食店が増えたことで、エビフライは一躍名古屋名物に名乗りを上げました。
愛知県民の定番おやつ!えびせんは全国トップシェア
エビフライに限らず愛知人はエビが大好きです。
中でも、えびせんべいの生産量は全国トップです。なんと、国内シェアは90%超!日本一のえびせんべい産地で、百貨店でよく見る「ゆかり」も愛知生まれのえびせんです。
三河地方や知多地方には今も多くのえびせん製造業者が軒を連ねています。ちなみに愛知では、えびせんに多く使われる小エビのことをまとめてアカシャエビと呼びます。
知多半島にある「えびせんパーク」ではえびせんべい作りが体験できます。名古屋からえびせんパークまでは車で約50分。名古屋に訪れた際は、知多方面に足を伸ばしてみるのもオススメです。
まだまだたくさん!愛知・魅惑のエビグルメ
エビフライやえびせん以外にも、愛知には美味しいエビグルメがまだまだたくさんあります。
デパ地下のお惣菜コーナーはまさにエビ料理の宝庫。丼からラーメン、ガーリックシュリンプまで、その調理法は実に多岐に渡ります。
サラダでさえ高確率でエビが入り、スーパーの冷凍食品コーナーには大量の冷凍エビが並んでいます。エビアレルギーの方は、食品表示に他の地域より気を遣った方がいいかもしれませんね。
愛知のエビ愛はこれからも止まらない
海産物の宝庫・三河湾では、シバエビ、サルエビといった小エビから、クルマエビ、イセエビといった高級品種まで、あらゆるエビが一年中水揚げされています。
豊富な海の幸に囲まれた愛知県の人々がエビ好きになるのは必然だったのかもしれませんね。
愛知に訪れた際は、ぜひ極上のエビグルメを堪能してみてくださいね。
(サカナトライター:桐田えこ)