大阪府大阪市住吉区にある「住吉大社」は、全国に約2300社ある住吉神社の総本社として知られています。
古くから航海安全・漁業守護の神として信仰されており、その成り立ちからも海と深く結びついた歴史を持った神社です。
そんな住吉大社では、少し変わった大漁祈願のお守りが授与されており、漁業関係者や釣りを趣味とする人々からも注目を集めています。
実際に住吉大社を訪問してみました。

なぜ住吉大社で「大漁祈願」なのか?
住吉大社に祀られている住吉三神「底筒男命(そこつつのおのみこと)」「中筒男命(なかつつのおのみこと)」「表筒男命(うわつつのおのみこと)」 は、古代より海上交通や漁の安全を守る神として信仰されてきました。
住吉大社はかつては大阪湾に面した立地であったこともあり、漁師や船乗りたちが出航前に参拝し、無事と豊漁を祈ったと伝えられています。
「万葉時代の住吉地形」看板(撮影:さご)その信仰は現代にも受け継がれ、毎年多くの漁師や釣り人が参拝に来るのだとか。
釣り人必見!<ルアーの形をしたお守り>
住吉大社はお守りの種類が豊富で、現地で数えると、なんと34種類もありました。同じお守りでも何種類かあったので、それらも数えるとさらに種類が増えそうです。
その中でも、筆者が気になったお守りがいくつかありました。それが「釣人ルアー守」と「海上大漁御守」です。
釣人ルアー守(撮影:さご)「釣人ルアー守」はデフォルメされたルアーのような形で、餌木の形をしたものもありました。また、表層・中層・底層に対応したお守りもあり、まさに“釣り人向けのお守り”です。
「海上大漁御守」はさらに本格的な形をしており、針がついていないことを除けば、本物のルアーと遜色ない仕上がり。せっかくなので筆者はこちらを購入しました。
海上大漁御守(撮影:さご)すぐにでも釣りに出かけたくなるような、素敵なお守りを手に入れることができて大満足でした。
海の課題を身近に感じてもらう「UMI-EMA」
次に立ち寄ったのが、魚たちが描かれた絵馬のブース。お話を伺ってみると、この絵馬は「UMI-EMA」といい、廃漁具でできているのだそう。
UMI-EMAのブース(撮影:さご)未来の世代が憧れる水産業の形を目指す取り組みを行う「フィッシャーマン・ジャパン」と協働で開始したというこの取り組み。人間の営みの中で発生する海洋プラスチックやゴーストギアなど、いわゆる海洋ゴミの問題に少しでも意識を向けてもらうための活動だといいます。
環境問題をより身近に感じてもらい、かつ住吉大社に訪れた多くの人に問題提起をできる「UMI-EMA」。今の時代に寄り添った素敵な取り組みだと感じました。
この日は「絵馬の千本釣り」をやっているとのことだったので、せっかくなのでチャレンジ。著者はマグロの絵馬をゲットしました。
千本釣り(撮影:さご)そのほかにもジンベエザメやウミガメがデザインされた絵馬もあり、環境にやさしいだけでなく、素敵なデザインも楽しめました。
マグロの絵馬(撮影:さご)海を守るための願いが集まる場所
海と深く結びついた住吉大社は、大漁祈願のみならず、海を守るための願いも集まる場所でした。
魚たちが生きる海無くして、人の生活は成り立たない──そのことを深く感じることのできる経験になりました。
(サカナトライター:さご)