宮城県気仙沼市。宮城県の県庁所在地である仙台市から車で2時間ほど北に進んだ先にある、海沿いの街です。
気仙沼市には「漁港漁場整備法で定められた特定第3種漁港に認定されている漁港」である、気仙沼漁港があります。気仙沼漁港は世界三大漁場の一つ“三陸沖”のお膝元であり、漁港や市場は常に豊かな水産資源で彩られています。
今回はそんな気仙沼市にある、日本で唯一の「サメ専門の博物館」について、ご紹介していきます。
日本でここだけ!サメしかない!気仙沼シャークミュージアム
気仙沼シャークミュージアムは、気仙沼魚市場の隣に建つ複合施設「海の市」の2階にある、日本で唯一のサメの博物館です。
「海の市」店内には、新鮮な海の幸を堪能することができる食事処や、魚市場から仕入れた鮮魚を売る店舗、のりや魚の加工品などがずらりと並ぶお土産物ショップなどが入っています。
また、海の市が建つ道路の向かいには、港町のおいしい食を堪能できる飲食店が立ち並ぶ「みしおね横丁」もあり、気仙沼魚市場を見学した後、ゆっくり朝のひと時を過ごすこともできます。
一階で最も特徴的なのは、魚の流通に欠かせない冷却用の製氷技術を利用してつくられた氷に包まれる空間「氷の水族館」でしょう。こちらは防寒着を羽織ってマイナス20度に冷やされた館内に入り、凍ったまま展示されている魚の数々を観察することができます。
二階に上がっていくと、気仙沼で獲れる魚を提供するお寿司屋さんや、気仙沼の観光窓口が見えてきます。中でも、ひときわ目を引く外観なのが、日本で唯一のサメ博物館「気仙沼シャークミュージアム」です。
氷の水族館とのセット入場券も販売中なので、「海の市」に来た際にはぜひセットで訪れてみてください!
さっそく「気仙沼シャークミュージアム」館内へ潜入!
入場券を購入し、早速館内に入場してみましょう!
館内は白を基調とした内装となっており、至る所にサメの姿が見られます。
壁紙には10種類以上のサメのシルエットが掲示されており、サメ好きならば燃えること間違いなしのシルエットクイズも用意されていました……!
挑戦しながら館内を巡り、館内の展示から自分で答えを探ることもできます。これまで知らなかったサメの特徴に注目しながら館内を回れるのも楽しいポイント。子どもも大人も大盛り上がり間違いなしです。
サメにまつわるディープな情報が学べる!
この気仙沼シャークミュージアムは、北海道大学名誉教授・水産学博士の仲谷一宏(なかやかずひろ)氏が名誉館長を務めており、展示を通してサメという生き物の魅力を発信しています。
個人的なお勧めですが、仲谷氏の著書である『サメー海の王者たちー』(仲谷一宏/ブックマン社)や、サメの調査を行っている仲谷氏が撮った写真も掲載されている『寝てもサメても 深層サメ学』(佐藤圭一、冨田武照/産業編集センター)などを読んだ上で来館すると、よりディープな情報を得ることができて、シャークミュージアムがより楽しめると感じています。
気仙沼シャークミュージアムは2024年4月にリニューアルオープン。新たに沖縄美ら海水族館と相互連携協定を結んだことにより、サメについての情報量が更にパワーアップしました。
館内に新設されたエリア「沖縄美ら海水族館・サメ博士の部屋」では、実際に沖縄美ら海水族館でサメの飼育や実態調査を行っている方が監修したサメに関する展示も見ることができます。とっても興味深い内容となっていますので、要チェックです!