皆さんは「出目金」という魚を知っていますか?
出目金は特徴的な大きな目を持つ金魚で、比較的容易に飼えることから多くの金魚愛好家に親しまれています。金魚すくいの目玉としてお馴染みですよね。あの黒い金魚のことです。
この記事では、飛び出た目がかわいい出目金に焦点を当てて、その魅力に迫ります。
目が大きく飛び出している金魚「出目金」
出目金はその名の通り、目が大きく突き出した特徴的な外見を持つ金魚です。この品種は中国の清の時代に開発され、明治時代に中国から日本に伝わりました。それから現在までの長い間、多くの人々に愛されています。
名前の通り、目が大きく突出していることが特徴。産まれてすぐは目が飛び出ていませんが、数カ月後からだんだん大きくなっていきます。飼育した出目金を繁殖させ、ふ化から楽しんでみるのも素敵ですね。
赤出目金や黒出目金、白・赤・白の3色の体色をもった三色(キャリコ)出目金など、さまざまな体色の出目金がおり、それぞれ水槽を鮮やかに彩ってくれます。
目だけでなく、大きなヒレと丸い体もチャームポイント。泳いでいる姿はとても優雅です。
大きく育てるには最適な環境を整える
出目金を飼育する際には、彼らが最適な環境で生活できるように心がけましょう。
出目金の色やヒレの形など、外見は健康のバロメーターでもあり、綺麗であるほど金魚が健康である証拠です。このバロメーターは、飼育時だけでなく購入する際にも役立てられますよ。
餌をあげる際には、飼育している金魚すべてに行き渡っているか、餌の大きさが金魚の口の大きさと合っているか、餌の量や頻度は適切かを気にしてみましょう。金魚は広く飼育されているため、餌の種類も豊富です。飼育している出目金に合う餌を探してみてください。
餌が多すぎると餌の食べ残しや食べかす、糞が増えて水質の悪化に繋がってしまうため、金魚たちが数分で食べきれる量を与えます。
突出した目は視力が低く、他の魚と混泳すると餌にありつけず衰弱してしまうこともあるため注意が必要です。
出目金と相性がよい品種は、出目金と分類が同じ琉金型の金魚です。金魚は品種ごとに性格や泳ぎ方、体格が異なるので、出目金だけでなく、金魚ごとに相性のよい品種・悪い品種があります。別の品種同士を混泳させたい人は気にしてみてくださいね。
また、突出した目はとてもデリケートで、少しの傷が致命傷になることも。水槽に導入する際や水替えの際などには慎重に移動させましょう。また、水槽内の置物やアクセサリーなども目を傷つけてしまう原因になるため、レイアウトにも気を付けましょう。
水槽のメンテナンスが大事
水槽のメンテナンスを常日頃から行うことも大切です。水質検査や水換え、水槽や砂利の掃除といった世話を定期的に行いましょう。
水質に関して、金魚が適応できる体温は15℃から28℃ほどと幅広いですが、水温変化にはとても敏感な種類です。水替えなどの際に5℃くらい水温が変化すると亡くなってしまうことも。金魚が生息する環境が変化する際には、水温計で水温を確認しつつ、徐々に環境に慣らすようにしましょう。
また、常日頃からなるべく同じ水温を保てるように、水槽用ヒーターを導入しましょう。
出目金はその見た目から、多くの金魚愛好家に愛されています。この魅力的な金魚との生活は、きっとあなたにとっても豊かな時間となるでしょう。愛情をもって接すれば、飼い主にとってかけがえのない存在になってくれるはずです。
(サカナトライター:Ai)
参考文献
長尾桂介(2021)、楽しい金魚の飼い方 プロが教える33のコツ新版-長く元気に育てる-、メイツ出版