11月20日、本格的な寒ブリのシーズンを告げる「ひみ寒ぶり宣言」が出されました。
富山県・氷見(ひみ)の寒ブリは冬を告げる風物詩で、全国的にも有名なブランド魚です。
絶品冬の味覚「寒ブリ」
寒ブリとは、読んで字のごとく冬季に漁獲される脂の乗ったブリのこと。富山県や京都府、石川県など日本海側を代表する冬の味覚です。
特に富山県の「ひみ寒ぶり」は全国的にも有名で、寒ブリの時期になるとスーパーや魚屋で脂の乗ったブリが並びます。
氷見ではブリを食べる習慣が根付いており、ガンド(60~80センチのブリ)やフクラギ(40~60センチのブリ)をよく食べるほか、寒ブリはお正月の定番料理としても食べられているそうです。
富山湾は日本でも屈指の深い湾 「天然のいけす」とも
日本海側のほぼ中央に位置する富山湾は、相模湾、駿河湾に並ぶ日本でも屈指の深い湾であり、湾内に点在する藍瓶(あいがめ)と呼ばれる海底谷は良好な漁場を形成。能登半島に囲まれるように位置する富山湾は「天然のいけす」とも呼ばれています。
富山湾では11月頃になると南下してくるブリが来遊し、この時期には風が強く吹き雷が激しく鳴る「ブリ起こし」が有名です。
寒ブリは定置網で漁獲されたのちに、船上で氷締めされ港へ運ばれます。
「ひみ寒ぶり宣言」とは
氷見では、寒ブリのシーズンになると「氷見魚ブランド対策協議会」による判定のもと「ひみ寒ぶり宣言」が出されます。
「ひみ寒ぶり宣言」を出す基準である漁獲されたブリの大きさ・重量・形が水準をこえるかどうかがで判断されるため、宣言が出されるタイミングは毎年異なります。
今月20日には、9キロ以上のブリが700本以上も氷見漁港に水揚げされたことを受け、「ひみ寒ぶり宣言」が出されました。2023年は例年よりもやや遅く、12月23日の宣言となったため、昨年比では約1カ月ほど早い日程となりました。
宣言期間中は「ひみ寒ぶり」として出荷
富山湾で漁獲される寒ブリは宣言期間中、「ひみ寒ぶり」として各地へ出荷されます。
ぜひ、みなさんも冬の味覚「ひみ寒ぶり」を味わってみてはいかがでしょうか。
※2024年11月22日現在の情報です
(サカナト編集部)