有毒生物に注意して磯遊びを楽しもう
熱帯のサンゴ礁域にはグアムカサゴのほかにも、オニカサゴ属の魚やヒメオニオコゼ、オニダルマオコゼといった有毒のカサゴ類がいくつか知られています。
これらのうち、いくつかの種はヒトを死に至らしめるような強い毒をもつものもおり、サンゴ礁域の浅瀬を歩くときは十分に注意をしなければなりません。
オニダルマオコゼは筆者も磯で遭遇したことがありますが、干潮時に水がないところでも見られ、その姿は本当に岩のようです。
またこのほかにもアンボイナガイをはじめとするイモガイ類、オオマルモンダコ、ハブクラゲ、ガンガゼ、オニヒトデ、エイ類、アイゴ類、イットウダイ類、ゴンズイ、爬虫類のウミヘビ科など、毒をもつ生物がたくさんいます。
熱帯の海は生物が豊富で歩いているだけでも楽しいのですが、このような有毒生物も、本州や九州の海よりも多くの種が生息しているのです。
みなさんも熱帯・亜熱帯のサンゴ礁域で磯遊びをされる機会がありましたら、有毒生物には注意して楽しんでほしいと思います。
(サカナトライター:椎名まさと)
参考文献
小枝圭太・畑 晴陵・山田守彦・本村浩之編.2020.大隅市場魚類図鑑.鹿児島大学総合研究博物館.鹿児島市.634pp.
本村浩之・松浦啓一(編).2014.奄美群島最南端の島 ― 与論島の魚類.鹿児島大 学総合研究博物館,鹿児島市・国立科学博物館,つくば市.648 pp., 1808 figs
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