釣れそうで釣れない、見えているけど釣れない
簡単に釣れそうですが、なかなか釣れません。見えているけど、釣れないまどろっこしさ……。1匹を釣るのに半日を要しました。
いちばん厄介なのは、他の魚がたくさん寄ってきてしまうこと。アミエビを垂らすと、その周りにソラスズメダイやオトメベラ、ニシキベラ、メジナ、オヤビッチャ、カゴカキダイ、アイゴ、カサゴなど様々な魚が集まってきます。
これはこれでいろんな魚が見れて楽しいのですが、特にメジナとソラスズメダイはたくさんいるうえ、エサへの食いつきが強く、少し厄介でした。
キンギョハナダイは食いつきが良くないので、この猛攻をかわしながら釣るのはだいぶ根気がいる釣りになります。
エサがあると魚たちが集まるので、キンギョハナダイから数メートルのところ撒きエサをして、他の魚達を向こうにおびきよせてからキンギョハナダイだけをねらう……というのを繰り返すことで、釣ることができました。
いつでも食いつくわけではなく、ある一定の時間に食いつく印象です。狙う時間は正午から午後3時頃の間あたりがいいかもしれません。
簡単な道具で美しい魚が釣れる楽しさ
キンギョハナダイは一般的に釣魚の対象にならない魚ですが、釣りたい魚を狙い、頑張って釣った魚にはとても大きな価値を感じます。採集方法の1つとして、ぜひこの感覚を体験してみてください。
また、本当に釣りたい魚を自分の水槽で泳いでいるシーンを想像しながら釣ったときは達成感があり、心が満たされる感覚になりました。
キンギョハナダイだけでなく、釣りでは同じ仲間のサクラダイやゴンベの仲間、ハタの仲間など様々な魚の幼魚を採集することができます。竿1本で近くの漁港に足を運んでみるのもいいですよ。
(サカナトライター:たつ)
参考文献
吉野雄輔(2018)、山渓ハンディ図鑑13 日本の海水魚、山と溪谷社、P114
つり具の上州屋 アウトドアワールド東大和店(2021)、知識ゼロからの釣り入門、幻冬舎、P3,P47
2