潜水採集の仕方
ニザダイの仲間は、岩場やタイドプールで採集できます。さらに、シュノーケリングなど海に潜って採集を行う潜水採集では魚を採集できる確率が高いです。
ニザダイ科全てに言えることは、採集が難しいということ。素早く泳ぎ、網が届かない小さな穴に隠れたり、目立たないように地味な体色に変化します。
穴から追い出したと思ったら、目に見えないスピードで飛び出して、行方をくらませます。採集する側からすると非常に厄介な特徴ばかりを持っています。
タイドプール(提供:PhotoAC)採集の仕方は魚を追い込んだ穴の前に網を被せ、細い棒で追い出すのが一般的。網で追いかけるのはまず採集できませんので、どこかに追い込むことが重要です。
ハギの仲間は発見したところに戻ってくることがあるので、見失ってしまっても時間を置いて、また発見したところに戻ってみてください。
同じ個体が何食わぬ顔で泳いでいたりします。
採集は難しいけど応用がきく
ニザダイの仲間は綺麗で独特なフォルムをしている個体が多いので、とても面白い魚たち。ヤッコやチョウチョウウオに比べると少し地味かもしれませんが、一緒に泳がせたい水槽の名脇役です。
採集するのは難しいですが、諦めずに何回もチャレンジすれば採集することができます。
日頃から魚の動きをよく観察し、地形を見ながら予測することはとても大切です。試行錯誤することで採集した時は大きな達成感と喜びを感じられますよ。
ニザダイの仲間を普通に採集できる程の腕があれば様々な魚にも応用でき、自信につながるのでぜひチャレンジしてみてください。
(サカナトライター:たつ)
参考文献
瀬能宏(2018)、山渓ハンディ図鑑13 日本の海水魚、山と渓谷社、P464,468,469
中坊徹次(2018)、小学館の図鑑Z 日本魚類館、小学館、P436,437
エムピージェー(2022)、海の魚とサンゴの情報誌マリンアクアリスト No.103 2022 SUMMER、株式会社エムピージェー、P81,82
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