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白亜紀の海はイカでいっぱい

発見されたイカ類化石のうち最古のものは開眼目と閉眼目を含んだ約1億年前の標本群であり、それぞれがこれまでの記録より1500万年前、5500万年前の古いものだそうです。

これより古い地層からはイカ類の化石が見つかっておらず、イカ類が約1億年の白亜紀前期・後期付近で誕生し、その後600万~700万年の間に爆発的に多様性を遂げ、白亜紀末期まで高い多様性を維持していたことが明らかになっています。

さらに今回の研究では、アンモナイトや魚類との個体数とサイズの正確な比較から、イカ類が同時代におけるアンモナイトや魚類を超える、遊泳性生物の中で最大の生物量を誇っていたことが示されました。

こられの結果から白亜紀の海は従来の考えと異なり、“イカだらけの海”であることが判明したのです。

古生物学の根本が変わる?

今回の研究では、新たに開発された手法により見逃されてきたイカ類の化石が大量に発見されました。

この手法は化石の発見・分析・収蔵までをサイバー空間で行う初の例であり、古生物学の方法論を根本から変えるものとされています。このデジタル化石標本はオンラインで公開され、誰もアクセスすることが可能です。

今後もデジタル化石マイニングにより、未知の化石が大量に発見されることが期待されています。

(サカナト編集部)

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