株式会社グランビスタホテル&リゾートは、運営する水族館「鴨川シーワールド」でトビウオの展示を開始したことを発表しました。
トビウオの仲間は日本列島に広く分布する魚で、ヒレを使い滑空することから空を飛ぶ魚とも呼ばれているほか、同館のある南房総近海でも夏の魚として親しまれています。
日本に広く分布するトビウオ
トビウオはトビウオ種またはトビウオ科に属する魚の総称です。
トビウオ科の魚は日本各地に広く分布する回遊魚で、国内では30種近くのトビウオ科が知られています。

房総半島沿岸では10種類以上のトビウオ科魚類が見られます。
特徴は<空を飛ぶ>?
トビウオ科の大きな特徴は、なんといっても青色の細長い体と大きな胸ビレ。
特に翼のように大きく広がる胸ビレはトビウオの和名の由来にもなっており、胸ビレを広げて滑空する姿から英語では“Flyingfish”とも呼ばれています。
また、トビウオ科魚類は胸ビレの内側の模様が種によって異なり、本科を同定する上で非常に重要な形質です。
鴨川シーワルドで行われるトビウオの展示
房総半島におけるトビウオは初夏から初秋にかけて南房総近海に回遊してくることが知られており、この地域では夏の魚として親しまれてきました。
トビウオ科はエサの消化が早く、こまめに摂餌しなければ衰弱してしまうため、飼育にあたり安定した給餌が必要とされる魚です。
今回、鴨川シーワールドで展示されるトビウオ科はツクシトビウオ Cypselurus doederleini とホソトビウオ Cypselurus hiraii の2種類。展示個体は鴨川の定置網で採集されたもので、飼育員が日に何度も餌を与えることにより、飼育環境に慣らし、この度の展示が実現したといいます。
水槽を泳ぐトビウオを見れる機会
今回、鴨川シーワールドで展示が開始したツクシトビウオとホソトビウオは、どちらとも同館トロピカルアイランド内の「エメラルドの入江」で見ることができます。
トビウオの存在は知っているものの、泳ぐ姿は見たことがないという人も多いのではないでしょうか。
この機会にぜひ泳ぐトビウオを観察してみてください。水槽泳ぐ美しい姿は夏の暑さも吹き飛ばしてくれるでしょう。
詳しい情報は鴨川シーワールド公式WEBサイトで確認することができます。
※2025年7月24日時点の情報です
(サカナト編集部)