沖縄美ら海水族館でセダカタカサゴの展示が始まりました。
本種の展示は世界的にも珍しく深場の魚ファンの方は必見の展示となっています!
セダカタカサゴとは
セダカタカサゴはインド洋、西太平洋の熱帯・亜熱帯に分布する魚で、国内では八重山諸島から記録があります。独特な体型と赤い体が特徴の魚で、食用になることもあるそうです。
本種はハマダイ属(マチ)を対象とした一本釣りで混獲されるものの、深場の岩礁域に生息するため採集例が極めて少ない魚として知られ、生態は謎に包まれています。
セダカタカサゴの名前に“タカサゴ”と付くもののフエダイ科セダカタカサゴ属で、沖縄県の県魚であるタカサゴとは異なるグループの魚です。
セダカタカサゴ属の魚は世界に本種を含めて2種知られており、いずれも日本からはわずかに記録があるのみ。眼が体軸のほぼ中心にあるというフエダイ科の中で唯一無二の特徴を持ちます。
また、沖縄ではセダカタカサゴを「アカシチュー」と呼びます。変わった名前ですが、近縁種のアオダイを「シチューマチ」と呼ぶため、赤いシチューマチという意味なんだそう。
稀少なセダカタカサゴの生息地を発見、10個体を展示!
今回、沖縄美ら海水族館では西表島の漁業者協力のもと採集した、全長25~30センチのセダカタカサゴ10個体を展示。「熱帯魚の海」水槽内で群れを作っている様子を見ることができます。
展示は2024年5月6日までを予定しているとのことです。セダカタカサゴが泳ぐ姿を見ることができるのは大変貴重な機会。近場の魚ファンは足を運んでみてはいかがでしょうか。