下田海中水族館(静岡県下田市)は4月18日、海中水族船「アクアドームペリー号」船内を会場に、カラー魚拓作家・薦田泰次郎氏による作品を紹介する企画展「伊豆の彩り魚拓展」を開始しました。会期は6月14日まで。
墨一色の魚拓とは異なるカラフルな表現を通して、伊豆近海の魚たちの躍動感あふれる姿を楽しめる内容となっています。
カラー魚拓作家・薦田泰次郎氏
本展で紹介される作品を手掛けた薦田泰次郎氏(享年84歳)は、愛媛県川之江市(現・四国中央市)出身のカラー魚拓作家です。
釣りを愛好する中で釣魚を題材としたカラー魚拓の表現を追求し、静岡県下田市の魚拓家・高橋義彦氏に師事、釣り人の間でも広く知られる存在となりました。
2001年には日本テレビ番組「匠の技」でその仕事ぶりが紹介されたほか、2004年には愛媛県四国中央市「紙のまち資料館」で企画展「~魚 游・游~彩の魚拓 薦田泰次郎展」を開催するなど、魚拓を“アート”として提示する活動を続けました。
日本手工芸指導協会講師や下田観光小釣組合理事も務め、著書に『歌と魚拓の道標』『魚拓日誌抜粋』などがあります。
伊豆の海を彩るカラー魚拓展
企画展の会場となるのは、天然の入り江を活かした下田海中水族館ならではの施設である海中水族船「アクアドームペリー号」の船内。会期中は薦田氏のカラー魚拓作品10点が展示されるといいます。
中国伝来の拓本技術を応用し、絵の具を用いて制作されたカラー魚拓は、魚体の鮮やかな体色や細かなうろこの質感まで写し取ることができるのが特徴で、まるで水中を泳いでいるかのような生命感にあふれた仕上がりが来館者の目を引きます。
タカノハダイのカラー魚拓(提供:株式会社藤田観光株式会社)作品の題材には、同館の大水槽で実際に飼育展示している「ミギマキ」や「アカエイ」など、伊豆半島近海に生息する生き物も含まれており、展示を鑑賞した後に実物の生き物を観察できるのも本企画ならではの楽しみ方だといいます。
アートとしての鑑賞に加え、魚の形態や模様を学ぶ自然学習のきっかけとしても活用できそうです。
観光とアートを楽しむ伊豆の春
伊豆半島の玄関口として知られる下田エリアは、春から初夏にかけて観光シーズンを迎え、多彩なレジャーが楽しめます。
「伊豆の彩り魚拓展」は、こうしたレジャーや水族館探訪と組み合わせて、海の生き物に向き合える機会となりそうです。
企画展の詳細は下田海中水族館の公式ホームページで確認できます。
※2026年5月6日時点の情報です
(サカナト編集部)