生きた化石ともいわれるオオサンショウウオ。日本でも限られた地域にのみ生息しており、なかなか出会うことはできません。
この記事では、そんなオオサンショウウオの生態や生息地について説明していきます。
生きた化石オオサンショウウオ
世界最大の両生類と言われるオオサンショウウオは水の中で一生を過ごします。小さい頃は鰓で呼吸をしますが大人になると肺と皮膚で呼吸をします。
限られた地域でしか生息をしないため国の特別天然記念物に認定されています。
ナマズに四肢がついたような体で茶褐色に黒の斑点、頭部にイボイボがあります。体表はヌルヌルとした皮膚で刺激を与えると背面に白い粘液を排出します。この粘液が山椒の匂いに似ていることが名前の由来になっているそう。
前足4本、後ろ足5本。肉球のような丸みがあるのが特徴で、この足が川の流れの中、岩の上などで踏ん張る役割を担っています。私がオオサンショウウオを好きになったきっかけも可愛い足なのです。
野生では体長40~90センチ程、稀に150センチを超える個体もいるそう。約3千万年前の地層で発見された姿からほとんど変化していないことから「生きた化石」とも言われています。
オオサンショウウオの生息地
オオサンショウウオは日本の中部地方から九州までの山地の渓流に生息しており、綺麗で豊かな自然環境があることが条件となります。
主にサワガニや淡水魚、カエルなどを餌としています。川の生態系では頂点に位置しますが、小さい頃はイタチなどに捕食されることもあります。かなり小食で、1週間に1匹の魚だけでも生き延びることができるそう。寿命は50年以上と推測されています。
近年では中国から持ち込まれたとされるチュウゴクサンショウウオとの交雑種(ハイブリッド)が多くみられ純粋種は絶滅の危機にあります。京都の鴨川では98%が交雑種だったという結果もでています。
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