皆さん、国内で「きれいな海」といえばどこを想像しますか?
多くの方は「沖縄」と回答するのではないかと思います。
実は環境省が調べた「水の汚れを示す化学的酸素要求量」のデータに基づけば、いちばんきれいな海水浴場ランク1位は東京・伊豆諸島なのです(3箇所が同率1位)!
そんな透明度抜群でサカナの宝庫、伊豆諸島への旅を劇的に安くする方法をご紹介します。
(水がきれいな海水浴場ランキング2023【全444カ所・完全版】(DIAMOND online)
伊豆諸島へ行く方法
伊豆諸島への行き方は主に船と飛行機です。今回は船での旅をお得に利用する方法についてとなります。
伊豆諸島航路はその大半が東海汽船株式会社という会社の船で、主に東京の竹芝桟橋が出船港となります。竹芝桟橋へは浜松町駅から徒歩で行くか、ゆりかもめの竹芝桟橋駅を利用すればすぐです。
船は夜間に航行する大型船か、日中の高速船となります。
高速船は2~3時間で到着しますが、大型船は6~10時間とゆったり。夜行船は時間こそかかりますが建造されたばかりの新型船で快適なうえ、実質ほとんど寝ているだけですし、東京湾の美しい夜景や大海原から昇る日の出を見られるなど旅情たっぷりです。
東海汽船をお得に乗るには季節が重要
気軽に船旅が楽しめる東海汽船ですが、お得に乗船するのであれば旅程の季節が重要になります。毎年7~8月は大型休暇の繁忙期にあたり、約1.28倍程度割高(参照:東海汽船 運賃表/2024年8月東京諸島航路運賃表)となります。
そこでおすすめなのが9月と10月です。
海の中の季節は陸上に比べて1ヶ月ほど遅れるといわれ、夏休みを過ぎても伊豆諸島の海水温はまだまだ海水浴に適した水温となっています。
例えば2023年の伊豆諸島の海水温は9月30日で約28度、10月31日の約25度と高水温を保っており、海水浴が可能です(日別海面水温-気象庁)。
夏のせわしなさから開放され、誰もいない透明度抜群の暖かい海をひとりじめなんてこともありえるため、とても贅沢な時間を過ごすことができるというわけです。
伊豆諸島はサカナの楽園!
伊豆諸島は黒潮がぶつかる海域で、暖かくまた透明度が高い海です。
特に近年は「黒潮大蛇行」の影響を受け、黒潮が直接島にぶつかる直撃率が高く、黒潮が直撃したときの海は透明度が抜群となり劇的な美しさとなります(黒潮大蛇行が始まって7年に(黒潮親潮ウォッチ))。
黒潮は常に流路を変えており、たとえ直撃ではなくても伊豆諸島は全般に大変きれいな海というのは冒頭の「海水浴場ランキング」を見てもよく分かると思います。
本土で見られるサカナのほか、熱帯のサカナも黒潮に乗ってやってくるので、海の中は南国感あふれるカラフルな彩りであふれます。
また、ウミガメも多数生息しており、ひとけが少ない朝などは出会えるチャンスです。
東海汽船をさらにお得に乗るには株主優待券を使ってみよう
東海汽船を利用するうえで、さまざまな割引が存在します。なかでも破格なのが「株主乗船割引券」の乗船料割引です。
これは東海汽船の株式所有者に配られる優待券で、年2回、最低取引株数の100株を保有するごとに「株主乗船割引券」が10回分(10枚)もらえるというもの(2024年9月13日現在1株2629円)。この株主優待券は、なんと最大で35%(繁忙期7~8月は25%)の乗船券割引を受けられるのです。
このように大変オトクな株主優待券ですが、株主にならなくても金券ショップなどで手に入ります。価格は割引額を考えればおおむね大幅にお得になる水準です。
なお、この株主優待券割引は他の割引とは併用ができないため、注意が必要です。また、株主優待券は利用できる期間がそれぞれ半年(4月1日~9月30日、10月1日~3月31日)となっているため、この点もご留意ください。
ぜひ、オトクな割引を駆使して東京都とは思えないサカナの楽園に出かけてみてください。
(サカナトライター:鈴川悠々)