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まるで花?ひときわ美しい体色が特徴<ハナイカ> 海底を歩く生態の秘密とは?

自在に体色を変えるイカの中でも、ひときわ鮮やかな姿で知られるハナイカ

小さな体に秘められたその仕組みとは何なのか──ハナイカの驚くべき色変化のしくみと、その生態に迫ります。

ダイビング中に出会ったハナイカ

昨年11月、和歌山県紀伊半島でのダイビング中にハナイカに遭遇しました。泥の多い海底をのそのそと歩くように移動しており、最初は何の生きものかわからず驚かされました。

ハナイカはコウイカの仲間で、胴長5〜10センチほどの小型のイカ。紀伊半島以南から南シナ海にかけて分布しています。

泥に同化するハナイカ(撮影:shell)

普段は周囲に溶け込むような灰色に近い体色をしていますが、興奮時や捕食の際には赤や黄、白、赤茶といった鮮やかな色へと変化します。

筆者が出会った個体の体長は、およそ10センチほどでした。

ハナイカは海底を歩いて移動する?

ハナイカを観察していると、右へ左へと小回りのきく動きで、まるで歩くように海底を移動していました。

ハナイカは触手を前肢のように使い、外套膜から伸びる“フラップ”を後肢として動かすことで、四足歩行を行っていることがわかっているようです。歩行時には特殊な筋肉とコラーゲンが備ったフラップを伸縮。この構造によってフラップを自在に動かし、海底を歩くように移動しているのです。

多くのイカが皮膚の突起をカモフラージュに使うのに対し、ハナイカはそれを歩行にも利用している点が大きな特徴といえるでしょう。

ハナイカ(提供:PhotoAC)

そして、ハナイカが属しているコウイカ類は背中側の外套膜に硬い貝殻を持っており、それを「」と呼びます。まさにコウイカの名前の由来にもなっています。

コウイカたちはこの甲を活用して、浮いたり沈んだり浮力調節をしており、ハナイカも例に漏れず甲による水中の浮力なども利用しながら歩いていると考えられているようです。

まだまだ謎の多いハナイカ

ハナイカは図鑑での掲載も少なく、その生態にはまだ多くの謎が残されています。知れば知るほど、その不思議さに惹かれていく生きものです。

今後研究が進み、ハナイカに特化した図鑑が登場する日が来たら、ぜひ手に取ってみたいと思います。

皆さんもぜひ、水族館やダイビングなどでハナイカを観察する機会があれば、特徴的な体色や歩行方法をじっくり観察してみてください。可愛らしいハナイカの魅力に夢中になること間違いなしです。

(サカナトライター:shell)

参考文献

Omura, A.・Takano, T.(2022)“Quadrupedal Walking with the Skin: The Ambulatory Flaps in ‘Walking’ Cuttlefish (Metasepia tullbergi)” The Biological Bulletin

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夢は小笠原諸島に行くこと!

とにかく海が大好きな関西在住shellです。水生生物が大好きで、昔は図鑑ばかり眺めていましたが、今はダイビングで直接生物たちに会いに行ってます。

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