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本間裕介写真展「潟の眼、水の記憶」開催 水面の下にカメラを沈めて撮影された作品群【新潟市中央区】

写真家・本間裕介氏による写真展「潟の眼、水の記憶」が5月17日から29日まで、新潟絵屋(新潟市中央区)で開催されます。

本間氏は、生態系の仕組みや自然美の要素を取り入れ、魚たちの理想的な環境をつくる「ネイチャーアクアリウム」という概念を生んだアクアデザインアマノで、水景クリエーターとしても活躍している人物です。

かつて新潟県西蒲原郡(現在の新潟市西蒲区)に存在し、干拓によって姿を消した「鎧潟(よろいがた)」をテーマに、水面の下へとカメラを沈めて撮影された作品群が、かつて水鳥や魚が行き交った潟の気配と、その記憶を現在の風景の中に浮かび上がらせます。

干拓で消えた「鎧潟」と交わる試み

写真展「潟の眼、水の記憶」は、新潟絵屋が企画する「niigata eya exhibition 713」の一環として企画。本間氏にとっては7年前の「潟の記憶展」(砂丘館)に続く、2度目の「潟」をテーマにした写真展です。

モチーフとなっているのは、干拓事業によって失われた「鎧潟」。新潟市西蒲区の地域に存在した潟湖(せきこ=砂州などによって海と隔てられたできた湖)で、かつては排水池や用水池として利用されていましたが、戦後に行われた国による干拓事業によって、現在は水田地帯となっています。

潟の眼、水の記憶(提供:本間裕介)

直接目にしたことはなく、それでもなお「潟を見たい」「ふれたい」という思いを深めてきた本間氏が、今回新たに選んだ方法が、カメラそのものを水中に沈めて撮影するというアプローチでした。

わずかに残された水辺にカメラを沈めることで、大地の窪みに溜まった水が、地上と水中という二つの世界を分かつ境界として立ち現れます。

潟の眼、水の記憶(提供:本間裕介)

今も残る水面と水中に目を凝らすことで、失われた潟と現在の風景が重なり合う“二重の世界”を見ようとする試みが、本展の重要な核となっているといいます。

会期中にはギャラリートークも開催

会期中の5月18日(月)18時30分〜19時30分には、写真展に関連したギャラリートークも実施予定です。

地形学の観点から潟を研究する新潟国際情報大学・澤口晋一教授と本間氏が登壇するほか、本展の企画者である大倉宏氏がモデレーターを務め、写真に写し取られた潟の世界や地形・環境の変遷について語り合います。

対面参加は定員20名で、参加費は1000円。事前申込制で、申し込みは新潟絵屋へメールまたは電話で受け付けています。

当日のトークの様子はYouTubeでの無料ライブ配信も行われる予定で、URLは新潟絵屋の公式サイト上で案内予定。会場に足を運べない人も、写真家と研究者それぞれの立場から交わされる「潟」の議論に触れることができます。

かつての「潟」の気配が宿る景色に浸る

会場となるは、認定NPO法人が運営するギャラリー。開廊時間は午前11時から午後6時まで(各企画とも最終日は午後5時まで)。展覧会会期中は無休で開廊します。

春から初夏へと移り変わる新潟の街並みを散策しながら、かつての潟の気配が宿る景色に浸ってみてはいかがでしょうか。

詳細は新潟絵屋の公式サイトで確認できます。

※2026年5月15日時点の情報です

(サカナト編集部)

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