滋賀県立琵琶湖博物館は、収蔵資料や生きものの観察データをオンラインで閲覧できる「デジタル琵琶湖博物館」と「びわはくGIS」を大幅にリニューアルしました。
新たにプランクトン図鑑や研究遺産、文献資料の公開範囲を拡充したほか、地図上で資料の収集地点や生きものの記録が確認しやすくなったといいます。
琵琶湖博物館の貴重な電子資料をより見やすくリニューアル
琵琶湖博物館は、これまで整備を進めてきた「デジタル琵琶湖博物館」と「びわはくGIS」の機能と掲載内容を大幅に更新。両サイトは、資料や生きもの情報をオンラインで調べられる仕組みとして位置づけられています。
今回の刷新で、利便性と情報量が一段と高まりました。
琵琶湖の生きものを手軽に調べられる「デジタル琵琶湖博物館」
「デジタル琵琶湖博物館」では、「いつでも、どこでも、だれでも」滋賀県の生きものや博物館の収蔵物を調べられる点を軸にコンテンツを拡充しています。
生きもの図鑑では、これまで公開してきた哺乳類、両生類、魚類の電子図鑑や骨格標本の3Dモデルに加え、プランクトン図鑑の一部88種を新たに公開。黄金藻(黄金色藻)と、アオコをつくるラン藻については、全種を網羅しているそう。
デジタル琵琶湖博物館(提供:滋賀県立琵琶湖博物館)さらに、日本の田んぼの生きもの6661種を掲載した「田んぼの生きもの全種データベース」には、分類検索機能が追加。また、「昔の道具」では縄文土器10点の3Dモデルを公開し、回転や拡大を通じて細部まで観察できるようにしています。
新設の「文献」では、著作権フリーの資料を公開し、「研究遺産」では、滋賀県や琵琶湖・淀川水系にゆかりのある研究者が残したスケッチやフィールドノート、標本写真など約4000点を紹介しています。
加えて、琵琶湖に関する知識を問う「びわこクイズ」も用意されています。
琵琶湖博物館の資料がどこからきたかわかる「びわはくGIS」
「びわはくGIS(Geographic Information System)」は、博物館の収蔵資料が収集された場所や、生きものの観察データを地図上に表示するシステムです。
令和8年4月時点では、鳥類標本、探鳥会観察データ、民具、昆虫の4種類のデータを閲覧可能。背景地図を過去の空中写真や植生図に切り替えることで、当時の環境を踏まえながら資料を確認できます。
自治体や期間、資料分類による絞り込み検索も可能です。
びわはくGIS(提供:滋賀県立琵琶湖博物館)
膨大かつ貴重な資料の数々
琵琶湖博物館・初代館長である川那部浩哉氏は「可児藤吉氏が提唱した『河川形態型』や『すみわけ理論』の発想のもとになったフィールドノートは、川に関わる人必見」とコメント。また担当学芸員は、プランクトン図鑑について「かなり詳しい人でも知らない種類が多く含まれている」としており、その資料の膨大さ、貴重さが伺えます。
デジタル琵琶湖博物館・びわはくGISは、これまでよりもさまざまな人の助けになるデジタル資料となりそうです。
※2026年5月27日時点の情報です
(サカナト編集部)