子どもの頃は魚の骨が苦手で、親にいつまでも骨を取ってもらっていた筆者。
うな重を美味しそうに頬張っている人を見るたびに、「うなぎの骨、気にならないの?」と思っていました。
口や喉の中に刺さってしまうことがある“小さい骨”は一体どこの骨で、魚にとってどんな役割をしている骨なのでしょうか。
魚の「小骨」ってそもそも何?
魚の頭から尻尾までつながっている太い骨は背骨です。そして、背骨から伸び、内臓を守っている骨が肋骨です。
では、小骨は一体どこにあるのか。
小骨は「肉間骨(にくかんこつ)」とも呼ばれていて、筋肉の中にある骨です。魚が体を動かす際に、筋肉から生じる力を支える役割があるといいます。
焼き魚(提供:PhotoAC)この肉間骨は、三枚おろしにした時、背骨から切り離されて、身に残ってしまうのが難点です。
ウナギ、アナゴ、アジ、サンマ……種類で骨の感じ方が違うのはなぜ?
魚の種類によって、骨の感じ方が違います。その理由は、主に3つ考えられます。
1つ目は、骨の量が違うこと。ニシン目やウナギ目などには肉間骨が多く、どこを食べても小骨に当たると感じるほどです。
2つ目は、身の柔らかさの違いです。身がふわふわと柔らかく、身と骨の感触に差があるほど、食べたときに骨を感じやすくなります。
そして3つ目は、骨の硬さと太さ。太くて硬い骨は身から外れやすく見つけやすいです。一方、柔らかくて細い骨の場合は、しっかりと熱を通すことでより柔らかくなり、食べやすくなるようです。
小骨は魚にとって何のためにある?
魚の小骨は、筋肉を区切る「筋隔(きんかく)」と呼ばれる部分にあります。もともとは腱が骨化したものと考えられていて、筋隔を補強したり筋肉で生まれた力を伝えたりする役割があると考えられています。
近年の研究では、肉間骨は骨のような強さを持ちながら、腱のように変形できる性質を持っていることもわかってきました。
また、泳ぎ方の異なる魚では肉間骨が骨化する場所や順序にも違いがみられ、泳ぐときにかかる力が肉間骨の形成に関係している可能性も指摘されています。
食べる時には厄介な小骨ですが、魚が泳ぐための体の仕組みと深く関係しているようです。それでも、こわごわと食べる筆者にとっては、なるべく出くわしたくないですね。
(サカナトライター:高良あさひ)