気温が高くなり釣りがしやすい季節になりました。この季節の海釣りは初心者の方にもおすすめのシーズンです。
そこで初心者向けに釣った魚の扱い方についてご紹介します。
本命か外道(ゲスト)かは人それぞれ
日本の海には多種多様な魚が生息していることから、我々は様々な魚に出会うことができます。釣りにおいても例外ではなく、1つの釣り場の中でも様々な環境が存在し、そこに適応した魚たちが存在するのです。
釣りにおいて狙いの魚のことを本命と呼びその他を外道(ゲスト)と呼びます。どの魚が本命でどの魚がゲストかは人それぞれです。ゲストか否かの判定は魚の大きさや季節なども関係している場合もあります。
しかし、通常はアジやカサゴ、メバル等の食用にしやすい魚をターゲットとする釣りが盛んであることからこれらを本命とし、同所で見られるベラ科やテンジクダイ科の魚はゲストとして扱われることが多いでしょう。
釣った魚の扱いで“釣り人としての質”が決まる
“釣り人としての質”は釣った魚の扱いで決まるといっても過言ではありません。釣った魚を美味しく食べることも釣り人の役目でありますが、釣れてしまったゲストを正しく扱うことも求められます。
最も悪い選択は釣った魚を港に放置するという行為です。これはクサフグ等の小型フグ科でよく見られます。確かにクサフグは毒を持つだけでなく、餌取りとしても厄介な存在です。
しかし、港に放置してしまうと当然魚は死んでしまいますし、死骸は悪臭の原因となります。最悪、その場所が釣り禁止になる恐れもあり、魚と人、どちらにとってもデメリットしかありません。あくまでも漁港は漁師さんの職場であることを忘れないようにしましょう。
では、釣った魚はどのように扱うのが正しいのか?
まず、食用・標本用の場合はクーラーボックスで冷やすか、活魚のまま持って帰るのが良いでしょう。食用であれば活締めをしてもよいかもしれません。
ゲストなど持って帰らない魚が釣れた場合、なるべく魚に触らず針を掴みうまく外してあげましょう。この時、釣った魚を地面に直置きしてしまうと、地面の凹凸で魚体を傷つけ、魚が暴れることにより鱗が落ちてしまいます。また、夏場は熱くなった地面で弱ってしまうことも考えましょう。
手で針を外すのが難しい場合は、針外しという道具を使うとよいです。
また、針を外す際に魚を固定する訳ですが、魚を触ることができない方はメゴチバサミや釣り用トングを使うと安全に針を外すことができます。これは手掴みでも言えることですが、強く掴みすぎると魚の鱗が剥がれてしまうため力加減に注意しましょう。
面倒ではありますが、逃がす予定の魚は釣った後、魚に直接触らずに針を外して逃がすか、水を張ったバケツの中で針を外したのちにリリースするとより良いです。
しかし、これらの方法が必ず正しい訳ではありません。特にアイゴやハオコゼなど棘に毒を持つ魚は不用意に近づくと危険なため、無理に触ったり針を外すことには注意が必要です。
1
2