九州の玄関口とも言われる博多。
豚骨ラーメンや水炊き、もつ鍋、鉄鍋餃子などさまざまなグルメを楽しめる博多なのですが、海が近いこともあり、海鮮系のグルメも人気があります。
博多で楽しめる数ある海鮮系グルメの中に、あの大人気テレビドラマ『孤独のグルメ』でも紹介された「ごまさば」という博多名物の料理があるのです。
福岡県のソウルフード!博多名物「ごまさば」とは?
福岡県のソウルフードと言っても過言ではない「ごまさば」。
その作り方はとてもシンプルで、サバを普通のお刺身よりも薄く切って、醤油、いりごま、みりんを加えて和えるだけ。たったこれだけでごまさばの完成です。
ごまさば(提供:PhotoAC)お好みでおろししょうが、わさび、もみ海苔といった薬味を使うのもおすすめです。
一般的に日本でサバと呼ばれる魚には「マサバ(平サバ)」と「ゴマサバ(丸サバ)」の2種がいますが、ごまさばに使われるのはマサバのほうになります。
大人気ドラマ「孤独のグルメ」にも登場したごまさば
松重豊さん主演の大人気テレビドラマ『孤独のグルメ』。実はこのドラマにもごまさばが登場しています。
2014年8月9日放送の孤独のグルメSeason4「真夏の博多出張スペシャル」で、作中では「鯖ごま」というメニュー名でごまさばが登場しているのです。
松重豊さん演じる井之頭五郎は白いご飯とともにごまさばを食べていましたが、白いご飯とごまさばの組み合わせはまさに至高と言えるでしょう。
なぜサバを生食できる?
サバを含む多くの魚は、死後、体内にある消化酵素などの働きによって自己消化が進みます。さらに微生物による分解も進むため、時間とともに鮮度が低下し、腐敗へと至るのです。
サバは特に自己消化が始まるまでの時間が短いため、「サバの生き腐れ」という言葉の通り、とにかく傷むのが早く、一般的にも生食には向かないと言われています。
では、なぜ博多では生食には向かないはずのサバをごまさばという形で古くから楽しむことができたのでしょうか?
その理由はズバリ「海が近いから」です。
海が近く、新鮮なサバが手に入るからこそ、傷む前に新鮮なサバが楽しめるわけですね。
ただ、今は養殖や冷凍などの技術も進歩しているので、海に近い場所以外でもサバを生で楽しむ機会は増えているようです。
博多のごまさばでもアニサキスには要注意!
海が近いからこそ生食できるサバではあるのですが、そこで注意しておきたいのが寄生虫のアニサキスによる食中毒です。
日本で心配されるアニサキスは2種類いますが、一方は温度が上がると内臓から身へ移動する割合が高く、もう一方では低いとされています。これまで「日本海側と太平洋側ではアニサキスの種類が異なり、日本海側のアニサキスは筋肉へ移行しづらいため、比較的生食に適している」と言われてきました。
博多はまさに日本海側に面する港町だったため、博多のサバは大丈夫だとされてきたのです。
しかし、近年の調査では、日本海側のマサバでも従来とは異なるアニサキスの寄生状況が確認されています。これは海水温の上昇や海流の変化などとの関連が指摘されているようです。
現に、ごまさば文化の根付いている福岡県でも、アニサキスによる食中毒は増加傾向にあります。サバを生食する際は、博多に限らずどこでも「アニサキスがいるかもしれない」という意識を忘れないようにしたいところです。
生で食べるときには目視を欠かさないようにして、不安な場合には冷凍のサバを使っているお店を選ぶと良いでしょう。
ごまさばのアレンジ法
新鮮なサバを生で食べられるごまさばなのですが、中には生で食べるのが苦手という方もいるかもしれません。
そんな方におすすめなのが、ごまさばをお茶漬けにするアレンジとごまさばを思い切って焼いてしまうアレンジです。
ごまさばをお茶漬けにするアレンジ
白いご飯の上にごまさばを乗せて、上から熱いお茶か、だし汁をかけるだけです。生のごまさばに程よく熱が入り、生とは違った食感を楽しめます。
ごまさば茶漬け イメージ(提供:PhotoAC)ごまさばを焼くアレンジ
ごまさばをそのまま焼くだけのシンプルなアレンジです。
脂の乗ったサバで作ったごまさばをフライパンで焼くと、サバから出た脂で揚げ焼きのようになり、カリカリの食感が楽しめますよ。
白いご飯と一緒に食べるもよし、酒の肴にするのもよしです。