海の神秘といえる美しい色と形をもつ3種の魚、俗に言う「ハタタテ御三家」をご存知ですか?
この3種の魚はハゼの仲間であり、多くの水中カメラマンを虜にしてきました。この記事では、そんなコアな人気をもつハタタテ御三家について紹介します。
ハタタテ御三家とは
ハタタテ御三家とは、クロユリハゼ科ハタタテハゼ属に属する3種の海水魚、ハタタテハゼ、アケボノハゼ、シコンハタタテハゼのことをいいます。暖かい海のサンゴ礁地帯を主な生息地とし、その三種三様の鮮やかな色彩の美しさから「御三家」と一部のダイバーから呼ばれるようになりました。
また、属名にある「ハタタテ」は、背中から伸びる細長い背鰭が旗のようにパタパタ揺れる様子から来たものです。
ハタタテハゼの特徴と魅力 3種の中で最もよく見られる
ハタタテハゼは3種の中で最もよく見られる種類で、浅い水深(3~30m)で見ることができます。
色は赤。透き通る乳白色の体の中心から鮮やかな赤色が広がり、尾びれにかけて徐々に褐色・黒色へと変化するグラデーションが施されています。
群れでいることも珍しくなく、南国でダイビングをすると比較的よくみることができる魚です。
また、3種の中で最も長い背鰭をもつことも特徴の一つです。
アケボノハゼの特徴と魅力 体は夜明けの空の色
アケボノハゼは2番目に見やすい種類ですが、ハタタテハゼよりも深い水深(35~55m)に生息しています。
色は赤紫。ハタタテハゼと同じ乳白色の体で、体の中心分からうっすらとイエローがかりながら青紫色・赤紫色が広がり、尾鰭にかけて濃く、鮮やかな色になるグラデーションが見られます。まさに、夜明けの空の「曙色」です。
実は、アケボノハゼは上皇陛下が上皇皇后様のご提案を受けで命名された名前です。
1
2