ゲームをしていると、たくさんのいきものに出会うことができます。今回は学名に焦点を当てて魚を紹介していきます。
学名とは「生物の分類群に付けられるもの」であり、「属名+種小名」でつけられます。例えば、「カクレクマノミ」だと、「スズメダイの仲間(科)の中のクマノミの仲間(属名)のカクレクマノミ(種小名)」で、「Amphiprion ocellaris」となります。
学名をいろいろと見てみると、いくつかの魚の種小名が「japonica(日本の)」となっている魚があります。今回はそんなジャポニカな魚たちを何種類か見ていきたいと思います!
カタクチイワシ(Engraulis japonica)
イワシは世界各地で有名ですが、西洋の方で有名なイワシといえばアンチョビです。このアンチョビとは、カタクチイワシ科(カタクチイワシの仲間)の総称らしく、特定のこの種がアンチョビというわけではないそうです。
その名のとおり、口の上顎が下顎にかぶさるように、片方の口が寄っているような顔をしているのでカタクチイワシだそうです。顔がちょっとサメっぽくてかわいいですよね。
カタクチイワシは英語で”Japanese anvhovy(日本のアンチョビ)“と言われ、日本に縁のあるカタクチイワシの仲間を指していることがわかります。ちなみに、イワシといえばマイワシですが、マイワシはニシン科であり、カタクチイワシとは別の仲間です。
1846年にカタクチイワシの学名を発表したのはテミンクという動物学者です。多くの人が知っているシーボルトが『日本動物誌』という本を編纂するときに、シュレーゲルという学者とともに脊椎動物の項目を担当したと言われています。そのため、学名にはテミンクとシュレーゲル(Temminck & Schlegel)が命名したものが多いです。シビレエイやシロギスなどのjaponicaがつく魚の命名も、この2人が行っています。
カタクチイワシに出会えるゲーム・水族館は?
カタクチイワシに出会えるゲームは「ABZU」(Nintendo Switchなど)や「AQUANAUTS HOLDAY」(PlayStation)、「FOREVER BLUE LUMINOUS」(Nintendo Switch)などがあります。カタクチイワシに出会える水族館では、新江ノ島水族館や大分マリーンパレス水族館「うみたまご」などが挙げられます。
マツカサウオ(Monocentris japonica)
パイナップルフィッシュとも呼ばれる、風変わりなこの魚はなんと光ります! そのため、この魚は海外でも「珍品」と言われていたようで、オランダの博物学者であるホッタインが日本に来たときにマツカサウオを持って帰ったことがきっかけで学名がつけられたそうです。
学名がつけられたのは1782年ですが、その後日本で面白いことが分かったのです。
1914年、富山県の魚津水族館で夜に停電が起きたとき、マツカサウオの水槽を見て強く発光している魚がいる!と驚かれました。それまで漁師たちの間ではマツカサウオが発光することが知られていましたが、学者からは否定されていました。しかし、この水族館の出来事があり、東京帝国大学の田中茂穂に報告されたことで、「マツカサウオは発光する魚である」と知られるようになったのです。
ちなみに、発光はマツカサウオ自身が行っているわけではなく、顎の下に共生している発光バクテリアが行っていることが確認されています。
マツカサウオに出会えるゲーム・水族館は?
マツカサウオに出会えるゲームは「アクアノートの休日2」(Playstation)や「FOREVER BLUE LUMINOUS」(Nintendo Switch)、「海底ハント」(Apple,Android)などがあります。マツカサウオに出会える水族館では、魚津水族館や沖縄美ら海水族館などが挙げられます。
1
2