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淡水魚採集の初心者必見<ガサガサ>で注意すべきこと7点 安全やマナーに配慮し楽しく観察しよう!

2024年4月1日から東京都で「ガサガサ」と称される採集が解禁となりました (東京都内水面漁業調整規則の改正ー東京都産業労働局)。この機会に淡水魚採集を行ってみたいと思っている方もいるでしょう。

この記事では、淡水魚採集に行く際に注意すべきことを8点お伝えします。安全やマナーに配慮し、楽しく淡水魚を観察しましょう。

1. 安全面に注意する

まず重要なことは安全の確保です。

河川の急な増水には注意(撮影:椎名雅人)

特に気象条件は注意が必要。上流で大雨が降ると、下流では支流からながれ混んだ雨水が集まり一気に増水する危険があります。

家族での採集も楽しいものですが、特にお子さんとの採集においては必ず目を離さないようにしましょう。

2. 危険生物に注意

毒を持つなど危険な生物にも注意が必要です。

河川は海とは異なり生息する生き物の種数は少ないのですが、危険な種も生息しています。例えばナマズやギバチなどの魚は棘があり、中には有毒なものもいます。刺されないように注意が必要です。

アカハライモリは皮膚などに毒を持っている(撮影:椎名雅人)

筆者もかつて九州にいた際、アリアケギバチというナマズの一種に刺されて痛い目にあいました。

また、危険な生き物は水中にいるとは限りません。毒蛇のヤマカガシは咬まれると危険ですし、生い茂る草の中にはマダニだっているかもしれません。カエル類やアカハライモリなども採集して手に乗せたくなりますが、生物を触ったあとは眼をこすったりしないように気を付けましょう。

服装については足が露出したような状態で長くうろうろするのは避けたほうが賢明です。河川も胴長や長靴を履き、裸足は避けます。

3. 乱獲しないように注意する

淡水魚は乱獲に非常に弱いという特徴があります。

関東地方、特に東京と接する県の河川というのは河川周辺の人口も多く、他の地域の河川では「獲りすぎ」といえないくらいの数に留めても、実際は同じような行動をする人がたくさんいて生物の生存に大きな影響を与えているなんていうこともあります。

そのため「お持ち帰り」は必要最小限に留めることが重要です。

お持ち帰りは必要最小限に(撮影:椎名雅人)

4. 生息地公開を避ける・そのほかのマナーも守る

乱獲しないよう気を付けるだけでなく、「乱獲につながるようなことを避ける」ことも重要です。

採集した場所をインターネットなどで記述する(例:「●●川で採集した魚です」とSNSなどに掲載する)ことを避けるのはもちろん、撮影用の水槽の背景が透けるような写真の撮影も注意が必要です。

なぜかというと、採集した河川の名前が分かってしまうと、愛好家がそこへ集まります。これによって1人1人が乱獲といえるような数の魚を採集していなくても、魚が減少したり、場が荒れたりしてしまうおそれがあるからです。

また、たくさんの愛好家が集うということは多くの場合集う車も多くなります。迷惑な駐車で地元の人に迷惑がかかることもあります。

もちろん、採集後にゴミなどを残していくなんていうこともないようにしましょう。実際に海釣りでは迷惑駐車やゴミの問題で有名な釣り場で釣り禁止になった……という事例があります。

5. 採集規制に注意

一部の魚について、時期を定めて採集を禁止しているということがあります。

有名なのはサケ・マス類で、例えば東京都の内水面漁業の規則ではヤマメイワナは10月1日~翌年2月末日までは採捕不可となっており注意が必要であるほか、カジカも1月1日~翌4月30日までの採捕禁止期間があります。

また採捕できるサイズにも制限がある種があり、具体的にはアユ(10センチ以下は採捕不可)ヤマメ・イワナ・ニジマス(12センチ以下は採捕不可)ウナギ(26センチ以下は採捕不可)というルールがあります。

そのほかの県でも似たようなルールがあり、特にサケ・マス類、アユ、コイ、フナ、ウナギ、ウグイについては注意が必要です。

サケ科は規則の影響で採集しにくい(撮影:椎名雅人)

このほか生息地・種が天然記念物に指定されていたり、生物種が「種の保存法」や自治体による各種条例などで採集が禁止されていることもありますので注意が必要です。

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椎名まさと

魚類の採集も飼育も食することも大好きな30代。関東地方に居住していますが過去様々な場所に居住。特に好きな魚はウツボ科、カエルウオ族、ハゼ科、スズメダイ科、テンジクダイ科、ナマズ類。研究テーマは魚類耳石と底曳網漁業。

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