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「なぜ海水魚の身はしょっぱくならないのか」 魚は<エラ>で塩分調整する?

「海水魚の身はしょっぱくならないのだろうか」

海水はあれほど塩辛いのに、その中で暮らす魚の身が塩辛くありません。一生を海の中で過ごすことを考えると、もっとしょっぱくなってもよさそうに思えます。

では、なぜ海水魚の身はしょっぱくならないのでしょうか。

なぜ海水魚はしょっぱくならないのか

結論から言うと、魚の体の中は海水と同じ塩分濃度ではありません。

海水の塩分濃度と魚の塩分濃度を比較すると、海水の塩分濃度のほうが圧倒的に高くなっています。つまり、海水魚は海水と同じ塩分濃度ではなく、私たちと同じように、体の中の塩分を一定にコントロールしているのです。

カンパチ(提供:PhotoAC)

では、どうやって海の中でそのバランスを保っているのでしょうか。

エラから塩分を排出する

海水魚にとって、海の環境はとても塩分の高い場所です。

そのため、体の中の水分は外へ引き出されやすく、そのままでは脱水状態になってしまいます。そこで海水魚は、失われた水分を補うために海水を飲みますが、そのままでは塩分を取りすぎてしまいます。

この問題を解決するのが、エラの働きです。海水魚は、エラにある特殊な細胞を使って、体内に入った余分な塩分を外へ排出しています。

つまり、海水魚は「水を飲みつつ、塩を捨てる」という仕組みで、体内のバランスを保っているのです。この「塩を捨てる」仕組みが、海水魚を食べてもしょっぱく感じない理由です。

魚は塩分濃度を自分で調整できる

魚は、体内の塩分濃度を一定に保つ能力を持っています。これは、海水魚でも淡水魚でも同じです。

ただし、その方法は正反対です。海水魚は、余分な塩分を外に出すことでバランスを取っています。一方、淡水魚は逆に、体内に入りすぎる水を排出しながら、不足しがちな塩分を取り込んでいます。

このように魚は、それぞれの環境に合わせて体の仕組みを変えることで、安定した状態を維持しているのです。海の中にいるからといって、魚の体がそのまま海水の味になるわけではありません。

見えないところで行われているこうした調整こそが、海水魚がしょっぱくならない理由なのです。

(サカナトライター:児玉 珠希)

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