水族館といえば魚をはじめとした水生生物を観察できる場所ですが、生き物だけでなく、生き物の解説そのものが注目される水族館も存在します。また、展示される生き物の種類も、それぞれの水族館でこだわりが感じられるポイントです。
愛知県蒲郡市にある竹島水族館は、手作りのユニークな解説と珍しい生き物の展示が人気を博しています。
今回は、解説のこだわりや展示の魅力について、竹島水族館の桃井さんに話を聞きました。
竹島水族館の手作り解説の工夫ときっかけ
竹島水族館では、飼育員さん手作りの解説が人気です。
手作りの解説のこだわりは、とにかくお客さんの目を引く、面白い内容にすること。そのために「図鑑に記載されている内容をそのまま書かない」「イラストを入れる」「文字は大きく完結に」の3点を意識しているそうです。
(提供:竹島水族館)解説の中でも特によく読まれるのが、「食」に関するパネル。海産物が日本人にとって興味をそそる話題なのは間違いありませんね。
手書きの解説を始めた理由
竹島水族館も以前は学術的な内容のパネルを設置していたそうです。しかし、専門的な内容は難しいため、なかなかお客さんに読んでもらえませんでした。
経費の関係もあり、試しに色画用紙に手書きで書いて掲示したところ、お客さんに読んでもらえる機会が以前より増えたことが手書き解説を始めたきかっけだったそうです。
現在では、手書きの解説は竹島水族館の売りのひとつになっています。来館者からも、「手書きなのであたたかみがある」「子どもにも説明しやすい」など好評です。
深海生物の飼育種数は日本一
竹島水族館のいちばんの推しは「深海生物」。同館のある蒲郡市は沖合底引き網漁が盛んにおこなわれている地域で、多くの深海生物が水揚げされているそうです。
地元の漁師から様々な深海生物を提供してもらえるという理由から、現在では深海生物の飼育種数はなんと日本一だといいます。
多くの人に知ってほしい「タカアシガニ」
そして、展示している生き物の中でも、特に注目してほしいのが「タカアシガニ」です。タカアシガニは深海に生息している世界最大のカニで、竹島水族館のある蒲郡ではたくさん水揚げされています。
(提供:竹島水族館)2024年のリニューアルオープンの際に新しくできた「深海大水塊水槽」では、約20匹のタカアシガニを観ることができ、下から観察可能なエリアや触れられるエリアもあります。タカアシガニに触れることができる場所はなかなか無いでしょう。
“日本一の深海生物水族館”で、タカアシガニや深海生物の不思議を、手書きの解説とともに鑑賞することができるのです。
「珍」「激珍」&「採集」ポップにも注目!
竹島水族館では、珍しい生き物に「珍」、さらに珍しい生き物には「激珍」というポップが貼られています。これらは他の水族館ではなかなか見られない生き物のため、特に注目してほしいそうです。
さらに、「採集」というポップもあり、これは飼育員が実際に採集してきた生き物に付けられるそうです。飼育員の皆さんが自らが採集して解説を作っているのは、生物への深い愛を感じます。
解説だけでなく、ポップにも注目して竹島水族館を訪れると、より生き物の観察を楽しめます。
不思議な深海生物を解説とともに楽しもう
竹島水族館の解説について話を聞くと、手書きであるだけでなくイラストを入れるなど、お客さんに読んでもらうための工夫がたくさんあることが分かりました。また、解説だけでなくポップでも来館者を楽しませてくれます。
ほかの水族館では見られない深海魚を、スタッフの皆さんが書いた解説とともに観察すると、図鑑では知り得なかった面白い生態を覗けるかもしれません。
(サカナトライター:児玉珠希)