私は、物心ついた時からカエルという生き物に無性に惹かれていました。
小学校に上がる頃には身の回りものは何でもカエルモチーフ。面白がった両親の協力により、子ども部屋の毛布までカエルのキャラクターでした。
ひとりで外出できる年頃になると、庭でヒキガエルが目撃される豪邸に住む友人をたずねては、ヒキガエルを抱っこさせてもらっていました。
日本人とカエル
日本人にとってカエルという生き物は大変身近で、カエルをモチーフにしたキャラクターもたくさんいます。
本物のカエルに抵抗感がある人でも、カエルのキャラクターなら親しみを感じるのではないでしょうか。
日本の食生活に欠かせないお米を育てるための田んぼは、カエルにとって格好の住処であり、人間にとっても、カエルは害虫を食べてくれるありがたい生き物でした。
近年減っては来ているものの、今でも住宅地の中に田んぼがある地域も珍しくありません。
夏の夕方に聞こえるカエルの合唱は本当に癒されます。
こどもとカエルを追いかける日々
そんな筆者も30代半ばに突入し、子育てに奮闘するようになりました。
カエル好きの母に育てられたせいか、我が家の子ども達はカエルが大好き。
家の前に小さな川があるおかげで、夏には家のすぐそばでアマガエルやトノサマガエルを見つけることができます。
夏の夜は少し夜更かしして、懐中電灯を持って父と娘でカエル探し(ちなみに娘は素手でカエルを捕まえるのが得意です)。
少し足を伸ばせば清流もあるため、美しいカジカガエルに出会う事もあります。

ヒュルヒュルヒュル……という独特の鳴き声は初めて聞いた時に鳥かと思ってしまいました。
オタマジャクシはもちろん、少し足が生えたかけた子も、小さいけれど完全なカエルになっている子も、生まれた時と大人では住む場所も姿も全く違います。
いろんな姿を見せてくれるカエルたちは、子ども達に命の神秘を教えてくれます。
そんなことを数年していて気づいたのですが、カエルが多い年と少ない年、もっというと家の周りで全く見ない年もあるのです。
上流での工事や大雨で土砂の流出など、人間にとっては気にも止めないことがきっと小さな命に大きな影響を与えているんだろうなと感じます。
環境問題と私をつなげてくれるカエル
子どもたちが環境について学ぶ姿を見て、私も今の自分にできることを考え直しています。
カエルは、小さな変化を一番大きく受けている生物の代表として世界中で環境保護のシンボルマークにもされています。
私達が住む日本には、まだまだ豊かな自然が残っています。その自然を大切に、いつまでも子ども達がカエルと戯れることのできる、そんな環境を守りたいと考えています。
(サカナトライター:halハルカ)