日本財団は6月3日と4日、外務省、ユネスコ政府間海洋学委員会(IOC-UNESCO)と共催で、「世界島嶼国海洋会議(Island States Ocean Summit)」を東京で初開催します。
太平洋、カリブ海、インド洋の島嶼(しょ)国をはじめ30カ国の首脳・閣僚級や国連機関など約300人が参加予定で、気候変動による海面上昇や海洋汚染、海洋資源管理などの課題を議論します。
「持続可能な海洋計画」を議論
島嶼国、とりわけ小島嶼開発途上国(SIDS)は、地球温暖化の影響を強く受ける地域とされています。
特に海面上昇や自然環境の変化への対応は、国家の持続性に直結する重要課題です。
フィジー(提供:PhotoAC)日本財団は1989年に笹川島嶼国基金を設立して以降、太平洋島嶼国を中心に、小型艇や巡視船の供与、人材育成などを通じて支援を続けてきたといいます。
島嶼国が直面する海洋課題に特化した初の国際会議
世界島嶼国海洋会議は、島嶼国が直面する海洋課題にテーマを絞った国際会議として、過去に例のない規模で実施されます。
国連が主催してきた従来の島嶼国関連会議では議題が広い一方、海洋に関する具体的な政策立案につながる議論の場が不足していたといい、実効性のある議論の場として企画されました。
会期中は、パラオ共和国のスランゲル・ウィップス・ジュニア大統領らが共同議長を務め、海洋環境の保全と持続可能な海洋資源利用の両立を目指す国家計画「持続可能な海洋計画・管理(SOPM)」の策定に向け、参加国が喫緊の課題を共有します。
パラオ共和国(提供:PhotoAC)また、本会議の成果は、今後の国際会議での議論にも反映される予定。日本財団は、海洋科学の国際的な取り組みと連携しながら、世界の島嶼国が実効性の高い計画を作ることを後押しする方針です。
資源を活用しながら海を守るための枠組みづくり
今回の会議では、海を守りながら資源を持続的に活用するための具体策づくりが焦点となります。
漁業、観光、再生可能エネルギーなど、島嶼国の将来を左右する分野を計画的に進めるための枠組みづくりが期待されます。
会議でまとめられる成果は、IOC-UNESCOを通じて、今年のCOP17やCOP31など、地球環境をめぐる国際的な議論にもつなげられる見通しです。
(サカナト編集部)