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<琵琶湖>の南湖で在来魚が回復傾向に? 環境DNA調査で判明!外国産コイ科魚類も検出

琵琶湖は日本最大の面積を誇る古代湖で、多種多様な淡水魚が生息しています。

とくに水深の浅い南湖は多くの魚の保育場になる重要な場所ですが、1970年代以降のオオクチバスやブルーギルなどの外来種が定着。南湖の魚類相は大きく変化したといいます。

しかし現在、南湖全体の魚類相がどうなっているのか、包括的な把握は十分に行われていませんでした。

そうした中で、龍谷大学生物多様性科学研究センターの伊藤玄博士研究員らの研究グループは、環境DNAを用いて南湖の魚類相を包括的に調査在来魚が回復傾向にある可能性を明らかにしました。

この研究成果は「Ichthyological Research」に掲載されています(論文タイトル:Fish fauna in the South Basin of Lake Biwa revealed by environmental DNA: with a focus on the recovery of native species)。

多種多様な淡水魚が生息する琵琶湖

琵琶湖は日本最大の面積を誇る湖で、世界有数の古代湖の1つにも数えられています。

琵琶湖には多種多様な淡水魚が生息しており、琵琶湖固有の種も少なくありません。また、南湖は水深が浅く、多くの魚の保育場となる重要な水域として知られています。

琵琶湖(提供:PhotoAC)

しかし、1980年代以降からオオクチバスやブルーギルといった外来種が定着・増加。南湖の魚類相は大きく変化してしまったといいます。

これに加え、人工的な水位操作や湖岸改変なども影響し在来魚の減少が深刻化してきたのです。

南湖の現状は?

南湖における在来魚の減少が深刻化してきましたが、近年は外来魚の減少傾向が見られているほか、在来魚の再確認も報告されています。

しかし、現在の南湖全体の魚類相がどのような状態なのか、包括的な把握は十分に行われていませんでした。

そうした中で、研究グループは環境DNA用いて、南湖における魚類相の調査を行いました。

2008年と2021年で捕獲調査結果を比較 40分類群を検出

研究では、2021年に南湖の30地点で実施された環境DNA調査のほか、2008年と2021年の捕獲調査結果を比較しています。

その結果、環境DNAで40分類群の魚類が確認されており、これは同年の捕獲調査の18分類群を大きく上回る検出数となりました。また、環境DNAではドジョウ類やナマズ類など、捕獲が難しい魚類も多く検出されていることから、本手法の有用性も示されています。

在来魚が回復傾向に?

2021年の捕獲調査と環境DNA調査では、2008年の調査で確認されていなかった10分類群の在来魚が確認されています。

このうち、一部の水産放流種を除いたカネヒラやゼゼラなどの8分類群は自然に再定着した可能性が高いとのこと。これらの魚類は、外来魚が増加する前から南湖に生息していたことから、近年、南湖で回復したと考えられています。

カネヒラ(提供:PhotoAC)

回復傾向がある在来魚がいる一方、かつて南湖に多く生息していたシロヒレタビラなどの一部の魚は確認されておらず、完全に生態系が回復していないことも明らかになっています。

さらに、外国産のコイ科魚類 Gobio gobio も検出されており、環境DNAにより、外来種の侵入を早期検出できる可能性も示されました。

生物多様性保全に貢献

今回の研究によって、琵琶湖の南湖で在来魚が回復傾向にあることが明らかになったほか、環境DNAによって外来種を早期検出できる可能性が示されました。

この成果は、琵琶湖における生物多様性保全などに向けた重要な知見になるとされています。

(サカナト編集部)

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サカナト編集部

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