魚や水生生物好きの人にとって、夏の楽しい遊びといえば、川でのガサガサです。
大人はもちろん、場所を選ぶことで子どもも楽しむことができます。秋までは楽しめるので、自然の中にいる生き物に触れてみたい人はぜひチャレンジしてみましょう。
8月初旬、岡山県の一級河川「吉井川」の支流でのガサガサ体験をしたところ、11種の魚と出会うことができました。
吉井川の支流に行ってみた!
この川は浅瀬があり、ガサガサにはもってこいの場所で、地元の家族連れにも人気のスポットです。
ガサガサ中(撮影:額田善之)吉井川のような本流では水深があり、流れも速いため、ガサガサをする場合は流れがゆるい支流を選ぶのが良いでしょう。
今回は、子どもから大人まで魚好きの人が集まって、楽しく水生生物を調査しました。
見つかった魚は11種類
確認された魚は、ギギ、ムギツク、オイカワ、ドンコ、カワヨシノボリ、シマヒレヨシノボリ、チュウガタスジシマドジョウ、タモロコ、タカハヤ、ギンブナ、ミナミメダカの11種類。どれも岡山ではよく見られる魚です。
ただ、どれも年々数が減少しています。
ギギ(撮影:額田善之)40年前には普通に生息していたナマズ目ギギ科のギギ(学名:Tachysurus nudiceps)もあまり見かけなくなりましたが、今回は幼魚が捕獲され、少しホッとしました。
ちなみにギギという名前は、「ギーギー」「ギィギィ」と聞こえる音を出すことが由来とされています。これは鳴き声ではなく、腹びれのトゲと基底部分の骨をこすり合わせて出す音で、初めて聞くとびっくりする人も多いです。
ムギツク(撮影:額田善之)岡山の川で普遍的に生息するムギツク(学名:Pungtungia herzi)も確認できました。
ムギツクはコイ目コイ科の魚で、口もとから尾ひれまで続く1本の太くて黒い線が特徴。肉食魚であるドンコやギギの産卵場に托卵するという生存戦略を選択した魚としても知られています。
タモロコ(撮影:額田善之)タモロコ(学名:Gnathopogon elongatus)はコイ目コイ科の魚で、10cm程度の魚。雑食性で、田んぼの水路やため池などに生息しています。
漢字で「田諸子(田諸魚)」と書きますが、諸子(諸魚)とは「たくさん居る諸々の魚」という意味で、昔は普遍的に岡山に生息する魚でした。
筆者もオランダ仕掛けという川用のサビキみたいな仕掛けにサバの虫(蠅の幼虫)を刺して釣った記憶があります。最近はタモロコもあまり捕獲できなくなっていますが、これは主にブラックバスやブルーギルといった肉食の特定外来魚による影響だと考えられます。
魚以外の水生生物も発見
カワリヌマエビの仲間やコオニヤンマのヤゴ、タイコウチ、ウシガエルのオタマジャクシ、コオイムシ、アメンボ、二ホンイシガメなど、魚以外の水生生物もいくつか確認できました。
エビやタイコウチなどの水生生物(撮影:額田善之)ウシガエルのオタマジャクシもたくさん捕獲されたので、生態系にはある程度の悪影響をもたらしている可能性があります。
日本固有種・ニホンイシガメを確認
一方、素敵な出会いもありました。
最近あまり捕獲できないニホンイシガメ(学名:Mauremys japonica)です。
ニホンイシガメは日本固有種であり、甲羅後縁のギザギザや甲羅が黄褐色であるのが特徴とされています。この甲羅のギザギザは成長と共に滑らかになるそうです。
二ホンイシガメ(撮影:額田善之)ニホンイシガメは近年、クサガメやミシシッピアカミミガメとの餌や生息地をめぐる競争、そしてクサガメとの交雑などの影響により、生息数を減らしています。
そのため、2026年3月に環境省レッドリストで絶滅危惧II類(VC)に指定されました。安易な捕獲をしないようにしましょう。
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