岐阜県各務原市の世界淡水魚園水族館「アクア・トト ぎふ」は、展示や生物保全、環境学習などの活動を支える新たな仕組みとして、「トト・サポーター」制度を導入しました。
個人向けに加え、企業・団体が参加できる法人向けの枠も設けています。
トト・サポーター(提供:株式会社江ノ島マリンコーポレーション)同館は2004年の開館以来、淡水域に暮らす生き物の展示を通じて、自然環境や生態系について学ぶ機会を提供してきました。
新制度では、こうした展示・飼育・保全活動への理解を広げるとともに、継続的な活動を支える関係づくりを目指すといいます。
淡水生物の展示と保全を継続
アクア・トト ぎふは、約330種、2万点の生物を展示する淡水魚水族館です。「木曽三川・長良川の源流から河口までと世界の淡水魚」をテーマに、河川環境を再現した展示を展開しています。
飼育下での繁殖や野外調査も活動の柱の一つです。
例えばメコンオオナマズについては、約13年間にわたる摂餌状況の記録・分析から、タイの乾季・雨季と連動する摂餌周期や、最長で約1年に及ぶ絶食能力が確認され、共同研究論文として公表しています。
メコンオオナマズ(提供:株式会社江ノ島マリンコーポレーション)また、生息環境を水槽内で再現し、繁殖や人工授精にも取り組んでいます。
希少種の保全と地域への発信
同館は、国の天然記念物で絶滅危惧ⅠA類のイタセンパラをはじめ、ウシモツゴ、ネコギギなど地域の希少種の保全にも取り組んでいます。
イタセンパラでは、2005年に木曽川での生息確認があった後、関係機関と連携した保全事業が進められており、同館も施設内繁殖などの生息域外保全を担っています。
イタセンパラ(提供:株式会社江ノ島マリンコーポレーション)こうした実績を受け、同館は2018年に環境大臣から国内初の「希少種保全水族館」に認定されました。2021年には、野生生物保護功労者表彰の環境大臣賞も受賞しています。
地域の小学校や乳幼児健診での配布物、水辺の清掃活動なども通じ、地域と生き物の接点をつくる取り組みを続けています。
個人と法人に向けた2種類のサポーター枠
個人向けサポーターの加入期間は1年間で、新規料金は大人9000円、小学生以下4500円。加入者には、限定デザインの年間パスポートとオリジナルピンバッジが提供され、年1回程度のサポーター向けイベントも予定されています。
法人・団体向けの制度は1口5万円で、加入期間は同じく1年間。招待券や認定証、ホームページなどへの企業名掲載、前売り入館チケットの優待などが含まれます。10口以上の加入では、夜間イベント「夜の水族館」への招待なども追加されます。
サポーター制度を介して、間接的に希少種の保全に関わることができます。気になる人はぜひチェックしましょう。
※2026年9月8日時点の情報です
(サカナト編集部)