家の軒下に睡蓮鉢を置いて、ビオトープを始めました。
底には赤玉土(園芸用の土)を敷いて、水草を入れてしばらく放置した後、メダカたちを導入。しかし、しばらくすると、ぽつぽつとメダカが亡くなってしまうことがありました。
自然下では生物の死骸も自然に還りますが、ビオトープではどうでしょうか。
ビオトープと自然には決定的な違いがあるのです。
ビオトープと自然の決定的な違い
昨今は「ビオトープ」と言うと、睡蓮鉢や人工池をイメージする人も多いようですが、そもそもビオトープとは生物の生息・生育空間を表す言葉です。つまり、水辺に限らず草地や森林などもビオトープに含まれます。
最近では、水辺と陸地がゆるやかに交わる湿地環境を再現することで、「湿地帯ビオトープ」と呼ばれる空間をつくる人もいるようです。
今回のビオトープはわが家の睡蓮鉢での話です。
わが家の睡蓮鉢には水草とメダカを入れています。自然であれば、メダカが死んでも微生物や他の生き物に食べられて生態系の循環の一部になるでしょう。
しかし、睡蓮鉢のビオトープには自然との決定的な違いがあります。
それは「管理が必要なこと」です。自然環境とは違い、睡蓮鉢では水量が少ないため、小さな変化でも水質悪化につながりやすいのです。
メダカの死骸を速やかに回収すべき理由
屋外でビオトープをしている場合、急な気温の上昇に伴う水温の上昇や鳥や虫の外敵に襲われるなどして死んでしまうことがあります。
こうしたビオトープの場合、速やかに死骸を回収する必要があります。その理由は、メダカが死んだことにより水質が急激に悪化することと、死因が病気の場合は他のメダカにうつる可能性があるからです。
青水が濃くなり、底まで見えなくなった睡蓮鉢の様子(撮影:高良あさひ)死骸が分解される際には、生き物にとって有害なアンモニアなどの物質が出てしまい、自然の池や川よりも少ない水量の睡蓮鉢では、水質が悪化しやすいです。
青水の睡蓮鉢はメダカの数の確認も難しく、病気になっている個体を早期発見することはなかなか難しいです。
ビオトープの維持のためには管理が欠かせない
睡蓮鉢のような小さなビオトープでは、死骸の回収だけでなく、水草の手入れや足し水など、人の管理が必要です。
ビオトープは自然に近い環境を作ることはできても、自然そのものではありません。
生き物たちが暮らしやすい環境を保つためにも、「自然に任せること」と「人が管理すること」のバランスを考えながら楽しんでいく必要がありそうです。
(サカナトライター:高良あさひ)