海の浅瀬に生息するシャコガイ。とても大きく、波々模様の口が特徴的な貝の仲間です。
そのインパクトから標本として飾られることも多く、見たことある人も多いのではないでしょうか。
この貝、実は大きさだけが取り柄ではありません。
他の貝とは違って、間接的に光合成によって生まれた栄養を摂取している、ユニークな生態をもつ二枚貝なのです。
光合成を利用する貝類「シャコガイ」
シャコガイは、体内に共生する単細胞藻類の光合成で栄養を得ています。
二枚貝であるため、貝殻と貝殻の間の口のように開いた海水を取り込む部分褐虫藻(かっちゅうそう) という植物プランクトンが付着しています。この植物プランクトンに太陽光が当たることで、プランクトンが光合成を行い、光合成で作った栄養をシャコガイに送るという仕組みです。
オオシャコガイ(提供:PhotoAC)直接的にシャコガイが光合成をする訳ではありませんが、植物プランクトンが間接的に光合成を行っていると言えるでしょう。
シャコガイはエサを食べない?
基本的にシャコガイは、光合成によって生まれた栄養を利用しています。海の中でプランクトンを食べることはありますが、太陽光があればエサは不要です。
飼育する場合は光合成をさせるために、水槽の上に強いLEDのライトを設置します。また、飼育されているシャコガイ向けのエサも販売されており、これを与えれば時々食べるようです。
主なシャコガイの種類
シャコガイにはいくつか種類があり、その特徴等により飼育できるシャコガイもいます。
ヒメシャコガイ
沖縄で見られるのがヒメシャコガイです。貝としてのサイズが小さく浅瀬に生息するために、水槽でも飼うことができます。
野生では、岩の隙間に生息する様子がよくみられます。
ヒメシャコガイ(提供:PhotoAC)シラナミガイ
細長い形が特徴であるのがシラナミガイ。ヒメシャコガイよりも一回りほど大きいサイズですが、さらに大きくなる個体もいるようです。
シラナミガイとヒメシャコガイは、海水を取り入れる波々模様の部分が青色できれい。個体によっては、この波々模様の部分が緑の場合もあるようです。
ヒレシャコガイ
貝殻に小さな突起がいくつもあるのがヒレシャコガイです。
ヒレシャコガイ(提供:PhotoAC)海水取り入れ部分は青色や緑色ではなく、どちらかというと貝殻に近い色で、それほど派手な色ではありません。
トガリシラナミ
トガリシラナミというシャコガイも存在し、貝殻の先端が尖っているのが特徴的です。
他にもいくつかシャコガイの種類はありますが、海に生息している場合は砂場や岩場にすんでいます。
日本人にとって身近なシャコガイ
シャコガイは日本でも沖縄や奄美大島などの、海水が温かい地域に生息しています。水族館などで展示されていることもあります。
大きいと1m以上のサイズにもなり、その迫力は抜群。飼育されたシャコガイや標本などを観る機会があれば、ぜひそのユニークな生態も思い出してあげてください。
(サカナトライター:北野誠一郎)
参考文献
Status Review Report of Seven Giant Clam Species Petitioned Under the U.S. Endangered Species Act: Hippopus hippopus, H. porcellanus, Tridacna derasa,
T. gigas, T. mbalavuana, T. squamosa, and T. squamosina