ガンガゼに住む生物たち
ガンガゼは厄介者として扱われることが多い一方、小さな生物たちの隠れ家として重要な役割を果たしているようです。
例えばガンガゼカクレエビという小型のエビはガンガゼとそっくりの体色と細い体を持ち、ガンガゼの棘に擬態して外敵から身を守ります。ウバウオ科のハシナガウバウオもガンガゼと似た色彩を持ち、ガンガゼカクレエビと同様にガンガゼを隠れ家として利用していると考えらています。さらにハシナガウバウオはガンガゼの管足を食べることもあるそうです。
マジマクロイシモチはテンジクダイ科の小型種で、ガンガゼ科などの長い棘を持つウニと共生する魚。岩礁帯では1個体のガンガゼに何個体ものマジマクロイシモチが住む様子が観察されています。
危ない厄介者のイメージの強いガンガゼですが、一部地域では食用とされている他、小さな生物によっては良い隠れ家にもなっているのでした。しかし、磯焼けの原因であることには変わりはないため、地域によっては今後もバランスを取りながらの駆除が望まれます。
(サカナト編集部)
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