皆さんは「日本淡水魚を自宅で飼育してみたい!」と思ったことはありますか?
この記事では、日本淡水魚を飼育するのに必要な設備を紹介します。飼育のポイントや心構えも紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
過密飼育が避けられるサイズの「水槽」
水槽は魚にとって重要な「家」になります。そのためしっかりとしたものを選ぶことが必要になります。
幼魚のうちは小さな水槽でもよいのですが、水槽内でも魚が成長することを考えると最低でも60センチ水槽が欲しいところです。
また、ウグイやナマズなどの大きく育つ魚を飼育するときには、最低でも長辺90~120センチ水槽がほしいところです。
重要なのは過密飼育を避けること。過密飼育だと病気が発生しやすくなったり、魚同士がぶつかりけがをするおそれもあります。またギバチやオヤニラミといった、縄張りをつくる動物食性の強い魚は単独飼育が基本です。
水槽の置き場所は直射日光が当たらない静かな部屋が理想です。できればエアコンが室内にあり温度調節できる環境が望ましいでしょう。
投げ込み式or上部設置の「ろ過装置」
次に必要なのが、ろ過装置です。
いわゆる「キンギョの飼育セット」を購入すると付いてくる「ろ過セット(投げ込み式ろ過槽・エアチューブ・エアポンプの三点セット)」でも十分に淡水魚飼育は可能です。
60センチ水槽では、このほかにも水槽の上に設置する上部ろ過槽もおすすめ。この方式だと投げ込み式ろ過槽とは比べ物にならないほど大きなろ過スペースを得ることができるのですが、水槽のサイズアップの際には新しい上部ろ過槽を購入する必要があります。
潜る習性の魚には必須の「砂」
砂は、ドジョウやカマツカなど砂の中に潜る習性のある魚を飼育する際には必須のものです。ドジョウの大きさにもよりますが、大磯砂よりは粒の細かい川砂などが適しています。
サンゴ砂などは水質を大きく変えてしまうことや、粒の大きさによってはドジョウなどは怪我をしたりすることもあるので、あまり適していません。
「流木」や「石」で隠れ家をつくる
流木や石などは入れると魚の隠れ家になります。自然のものを持ってくると、予期せぬ病原菌やコケの発生に繋がるなどするため、おすすめできません。またサンゴ岩、死サンゴなどは水質を変えてしまうなどの影響もあり注意が必要です。
流木は購入した後、アク抜きをする必要があります。早く水槽に入れたいという方はあらかじめアク抜きをしたものを購入するとよいでしょう。
「カルキ(塩素)抜き」で中和
水道水には塩素が含まれており、そのまま水槽に入れると魚が死に至るケースもあります。それを中和するためにカルキ抜きが必要です。
従来は固形の「ハイポ」が主流でしたが、現在は液体のカルキ抜きが主流です。
魚が落ち着く「バックスクリーン」
必需品ではありませんが、黒いバックスクリーンを水槽の外側側面にセロファンテープなどで貼ってあげると魚が落ち着きます。
新聞紙などでもかまいません。観賞面以外の側面3面に貼ってあげるとよいでしょう。
飛び出し防止の「フタ」
水槽の上には必ずフタをします。フタをしないと魚が飛び出して死んでしまうという事故が起こることもあります(特にオイカワ、カワムツ、アブラハヤなど)。
水槽に入れたばかりで魚が落ち着かない、というときには黒い布をフタの上にのせてもよいでしょう。
フタは水槽を購入すると概ね付属しますが、付属していない場合は適当なガラスフタを購入するか、適当なアクリル板などを購入して作ることになります。ガラスフタを使う場合は割れないように取り扱いに注意します。
適切な温度を保つための「水温計」
水温を図るためのものです。古くからあるガラス式の棒状のものと、センサーを水槽内に入れその温度をはかるデジタルの水温計があります。
「熱帯魚でもない、日本の魚なのになんで水温を見なきゃいけないんだ」という方もいるでしょうが、魚は変温動物であるために水温の変動に弱いところがあります。水温の変動が大きいと病気になってしまうこともあります。
水草を飼育するなら必要な「照明」
水槽の蓋の上において使うものや、水槽のヘリなどにクリップで止めておくものなど色々ありますが、初心者は細長い、水槽のフタの上に置けるようなものが使いやすいでしょう。
従来は照明は蛍光灯がメインでしたが、現在は各メーカー廃盤となり、すべてLEDとなっています。私は室内の照明を使用し、水槽用の照明は使用していませんが、水草を飼育するなら照明の設置は必要です。
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