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実際に食べておいしかった<養殖魚3選> ルーツを知ることで食卓がもっと楽しくなる?

近年、養殖の技術が向上し、色々な地域で多用な魚が食べられるようになりました。

そこで、筆者が美味しいと感じた養殖魚を厳選し紹介します。もし見かけることがあったら、ぜひ食卓に取り入れてみてくださいね。

養殖魚といえば<ブリ>?

筆者が子どもの頃から養殖されていた魚といえば、ブリだったように思います。

ブリの養殖が始まったのは1954年。近畿大学水産研究所白浜実験場で網いけす養殖試験が開始されました。

産業として形態を成すようになったのは1955年以降のことだそうです。

ブリの養殖筏(提供:PhotoAC)

一方、海産魚の増養殖に関する研究で、歴史が最も古いのがマダイです。研究が始まったのは1910年ごろでしたが、なかなか稚魚が育たず、産業として成り立ち始めたのは1965年以降でした。

養殖魚といえば、昔はマダイ、ブリでしたが、最近ではフグヒラメも良く知られているのではないでしょうか。そして近年では、マグロの養殖も話題にあがりました。

技術向上の末、さまざまな魚が手軽に楽しめるようになっています。

(参考:日本における海水魚養殖の来歴と現状 | SciencePortal China

美味しい養殖魚3種を紹介!

筆者が実際に食べてみて、美味しかったと感じる養殖魚を3種類紹介します。

高級魚も手軽に<近大クエ>

まず、おすすめしたいのが、「近大クエ」です。

筆者が和歌山県の白浜町へ遊びに行ったとき、旅館で食べたのが「近大クエ」でした。ちょうどクエの旬にあたる冬の時期で、とても美味しかったのを覚えています。

クエの刺し身(提供:PhotoAC)

まず、クエのお刺身を食べました。あっさりしているのに、後味がほんのり甘い優しい味。そして、天ぷらはふんわりと柔らかく、定番のクエ鍋は澄んだ出汁の旨みが出ていて絶品です。

そして、いちばんの魅力はなんといってもお値段。天然クエのコースと比較して、お値段は3分の1ほど。こんなにおいしいのに、まさかのお値段に筆者も驚きました。

山育ちの<飛騨フグ>

次にお薦めしたいのが、「飛騨フグ」です。

飛騨といえば飛騨山脈。そう、実はこのフグは“山育ち”なんです。なんと、温泉熱を利用して養殖しています。面白いですよね。

奥飛騨温泉は北アルプスにも近い場所。そんな旅館で壮大な山々を眺めながら温泉に浸かって、夕食に「フグ料理」を食べる……。そんなぜいたくな1日を過ごしました。

フグの薄造りの食感とひれ酒のおいしさは忘れられない味になりました。

琵琶湖の宝石とも呼ばれる古代魚<ビワマス>

最後にご紹介したいのが琵琶湖の固有種ビワマスです。ビワマスは「琵琶湖の宝石」という愛称でも親しまれています。

ビワマスの養殖は滋賀県米原市の醒井養鱒場で明治11(1878)年から始められ、全国に先がけて鱒類の完全養殖に取り組み成功した日本最古の養鱒場です。

ビワマスの焼き物(提供:PhotoAC)

ビワマスはサケ科の琵琶湖固有種。大きさは60~70センチほどで、醒井養鱒場では養殖用に改良されたビワマス(びわサーモン)を生産しているそうです。筆者もお刺身で食べたことがあります。

見た目は薄いピンク色で、あっさり、もっちりしていました。刺身で食べると身の甘さやうま味が感じられます。もちろん焼いて食べてもおいしいですし、ビワマスの卵(腹子)と混ぜご飯にして食べるのもおいしいです。

ビワマスはおよそ43万年前から琵琶湖に生息していると言われています。それゆえ、琵琶湖周辺の食文化を支えてきたことでしょう。昔の人も同じようなものを食べていたかもしれない、と考えるとワクワクしますね。

養殖魚に注目しよう

養殖魚はどれも魚の美味しさを引き出せるように育てられており、養殖に携わる方々の努力が伺えます。

旅の思い出にするもよし、普段の食卓に取り入れるもよし、です。

加えて、養殖魚について調べることは、普段何気なく口に運ぶ魚がどこから来たものか改めて知るきっかけにもなります。ぜひ、今後は養殖魚に注目してみてください。

(サカナトライター:小園梓)

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