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四国水族館で<ニホンカワウソに注目した特別展>開始 “捜索隊員”として追体験?【香川県宇田津町】

香川県宇多津町にある四国水族館は3月20日、特別展「ニホンカワウソ大捜索隊司令部」を開始します。

一度は絶滅が宣言された特別天然記念物ニホンカワウソを取り上げる、過去の記録や最新の知見をもとにした長期展示。来館者が“捜索隊員”として物語を追体験しながら、水辺の自然や生物多様性に触れていくイベントだといいます。

特別展ロゴマーク(提供:株式会社四国水族館開発)

絶滅宣言から約半世紀、“捜索隊員”としてニホンカワウソに迫る特別展

特別展「ニホンカワウソ大捜索隊司令部」は、かつて日本各地の川辺や海辺で身近な存在だったニホンカワウソの生態と、その減少から絶滅宣言に至るまでの歴史をたどる展示です。​

1979年に高知県須崎市での目撃を最後に確かな生存情報が途絶え、環境省は2012年に絶滅を宣言しました。しかし一方で現在も生存をうかがわせる情報は絶えず、四国三県のレッドリスト上では絶滅危惧種として扱われています。

ニホンカワウソ(画像:愛媛県立とべ動物園所蔵/提供:株式会社四国水族館開発)

​四国水族館ではこれまでも、近縁種のコツメカワウソを展示する「川獺がいた景」エリアを通じて、水辺環境の保全の大切さを発信。最後の確実な目撃から約50年を迎える節目に改めてニホンカワウソに焦点を当て、自然との向き合い方を問い直す場として本特別展を企画したそうです。

会場では“大捜索隊司令部”を設置。来場者は捜索隊員の一員となった目線で展示を体験していきます。

「もしかしたら、まだどこかに」という希望を軸に、過去・現在・未来をつなぎながら、水辺のいきものたちと人との関わりを考える内容となっているそうです。

6つのゾーンで“捜索”を体験 貴重標本から体験型コンテンツまで

展示は「捜索」というキーワードを軸にした6つのゾーンで構成され、ストーリーを追いながら学びを深められる設計です。

​イントロダクションとなる「イントロ ガイダンス -手がかりは、ここから始まる」では、キャラクター化されたニホンカワウソ“お景(おきょう)隊長”が登場し、ニホンカワウソの特徴や生態、捜索の基礎知識を解説しながら、来場者に“隊員としての心構え”を伝えます。

大捜索隊 お景(おきょう)隊長(提供:株式会社四国水族館開発)

​「記録資料室 -残された記録が、沈黙を破る」では、生息の歴史年表や飼育記録など、多様な資料を通してニホンカワウソが“確かにいた”ことを実感できるほか、高知県須崎市教育委員会が所蔵する、県外では初の展示となる貴重な毛皮標本も期間限定で公開されるといいます。

​「作戦指令室 -捜索の核心は、ここにある」には多くのモニターや実物標本、大判マップが並び、記録映像や目撃情報、来場者(隊員)の声がスクロールビジョンでリアルタイムに更新。大月町教育委員会が所蔵するニホンカワウソの剥製も展示されるなど、ニホンカワウソの記録から、その存在を辿っていく意義を巡ります。

ニホンカワウソ剥製(大月町教育委員会保有/提供:株式会社四国水族館開発)

体験型の「トレーニングlabo -野に残る痕跡は、嘘をつかない」では、足跡や糞、毛、骨格などの特徴を手がかりに、フィールド調査の模擬体験を通じて“捜索の技”を学習。

そして「未来デスク -明日を変えるのは、あなたの視線」では、ニホンカワウソを入り口に絶滅の危機にある生きものたちの保護や自然環境の保全について考える展示を設置。記念撮影が楽しめる巨大ニホンカワウソの造形も登場し、未来の自然を思い描くきっかけとなるゾーンです。

出口付近には、カワウソグッズや関連アイテムが並ぶショップ「おった!(いた!)」という発見の喜びと“otter”をかけた「カワウソショップ おった」が登場。ワークショップなども楽しめる“隊員の補給基地”として機能するそうです。

​約5年間の長期開催を予定

特別展「ニホンカワウソ大捜索隊司令部」は3月20日より開催。本館棟2階の特別展示室で、約5年間の長期開催が予定されています。​

会場となる四国水族館は、瀬戸大橋のたもと・香川県宇多津町に位置し、「四国水景」をコンセプトに約400種の生きものを展示する水族館。ニホンカワウソについて学んだあとは現存する四国の自然に触れることで、水辺の生物や自然をより身近に感じることができそうです。

なお、特別展の特設サイトは、3月20日の午前9時に公開予定です。

※2026年3月9日時点の情報です

(サカナト編集部)

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