私の息子はこれまで、メダカやスジエビ、タニシ、子亀、ドジョウなどビオトープで飼えるような小さな生き物が好きでした。
ところが先日、アユ漁を体験する機会があり、息子はすっかり魚にハマってしまったのです。
そこで、家族で釣りに出かけることにしました。アユ釣りや渓流での釣りはハードルが高く感じたので、今回は川ではなく海の釣りです。
息子は「ちっちゃくていいの、釣れれば!」と意気込みます。
釣り具レンタルで手ぶら海釣りに挑戦
今回の目的地は伊豆半島の東部、静岡県伊東市。当日は早朝に出たものの、熱海で渋滞に遭ってしまい、伊豆に着いたのはお昼過ぎになってしまいました。
少しでも早く釣りたいと思い、コンビニご飯を車内で食べて「イシグロ釣り具 伊東店」へ。こちらのお店には手ぶらで釣りができる1泊2日のレンタルタックルプラン(税込1100円)があるのです。
そのほか同店で必要なものを準備し、車で数分の「川奈いるか浜」へ移動。天気も良かったせいか、皆さんテントを張り、釣ったばかりの魚などを焼いています。
いざサビキ釣り……簡単に釣れた!
さぁ私たちもチャレンジ。釣り方はサビキ釣りです。
チューブ状の餌をカプセル(カゴ)に入れ、海にポトンと落としていきます。最初こそ釣れませんでしたが、数分後にはなんと息子が最初に釣りあげました!
このあたりでは有名なネンブツダイかなと思ったのですが、あとから良く調べたらクロホシイシモチという類似の魚でした。
息子は自分が一番に釣れたことがうれしい様子。夫も負けじと釣り上げます。トウゴロウイワシにメジナなどが次々と釣れてきます。
最後の方には、息子がクロホシイシモチの3連釣りと絶好調で釣りを終えました。
そして満足して車に戻ると、息子が喜々として出したのはまさかの水槽。え、飼うつもりですか?
海水魚って飼えるの?
海水魚って飼えるの?と驚いていると、息子は早速釣った魚たちを水槽に入れていきます。
水槽を車のなかに置いておくと暑さで魚が死んでしまうからと、食事のため入ったお店では店主に頼んで店先に水槽を置かせてもらうなど溺愛している様子。
ちなみに、水槽が入っていた段ボールの中には、「いつも一緒だから、友達だから」とカタツムリとアカテガニも連れてきていました。
宿泊先の部屋につけば、じーっと水槽を観察してはニコニコ。となりのカタツムリにも魚をみせようとする。
その日はなかなか寝付けないほど興奮していた息子は、翌日早く起きて海水を取り換えに。
こうして、なんとか無事に1匹も死なずに東京に帰れたのでした。
守りたい釣り場の環境とマナー
最後に、きれいな海で有名な今回の釣り場周辺のエリアも、だんだんと釣りができる場所が限られていると聞きました。
今回の釣り場でも煙草の吸殻を複数発見。マナーの悪い人がいるようです。
人間は海で魚に楽しませてもらっていることを忘れないようにしたいですね。もちろん、煙草の吸殻はできる限り拾って帰りました。
(サカナトライター:栗秋美穂)