岡山県玉野市の「渋川マリン水族館」にいる2頭のゴマフアザラシ<もち丸>と<うるち>は2022年、北海道の旭山動物園からやってきました。2頭ともとても人懐っこいので、子どもも大人もハートをわしづかみにされてしまいます。
ゴマフアザラシの人懐っこさの秘密や、もち丸とうるちの可愛い姿を紹介します。渋川マリン水族館へ遊びに行く際の参考にしてくださいね。
ゴマフアザラシってどんな生きもの?
ゴマフアザラシ(学名:Phoca largha)は、アザラシ科ゴマフアザラシ属の海獣。オスとメスで体格差が小さく、一夫一妻制で子育てをするそう。
本来はオホーツク海やベーリング海、北部太平洋などの北の海に生息するアザラシですが、氷上で繁殖をするため流氷で北海道周辺までやってきます。

ゴマフアザラシの赤ちゃんはモフモフの白~クリーム色の毛でおおわれ、氷上では保護色となります。
2~3週間ほどで毛が抜けると全身にゴマ粒のような斑点模様が現れるため、ゴマフアザラシという名前がついたと言われています。なお、いちばんの天敵はホッキョクグマ。

近年は夏になっても北の海へ戻らず、周年で北海道周辺に住みつく個体が増えたため、北海道では頭数管理が必要となり、共存の道を探っています。
アザラシ類は泳ぎが得意でタラやカレイ、ミズダコ、イカ、エビなど何でも食べるため、漁具破壊などの被害が起こり、深刻な問題が生じているのが理由です。
ゴマフアザラシの人懐っこさの秘密
ゴマフアザラシの子どもはとても好奇心が強く、興味を持つとすぐに確認しようとします。
野生のアザラシには警戒心が強い種類もありますが、幼児期だけは例外だそう。特に、ゴマフアザラシの子どもは水族館で人を見つけると「近づいてこちらを観察する」という行動を取ることが多いです。

幼児期に危険なものと安全なものを見分ける術を身につけるための本能行動ですが、面白いですよね。
人間の幼児も何でも口に入れちゃいますが、これも本能行動。ヒトの場合、食べられるものと毒を見分けたり、色々な細菌を取り込んで免疫を得たりするためと言われています。
ゴマフアザラシたちは、まるで覗き込むような仕草でこちらを観察するので、どちらが客か分からないような錯覚を覚えます。
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