未利用魚を活用したサブスクリプションサービス「フィシュル!」を展開する株式会社ベンナーズは、日本で培った未利用魚活用のノウハウを海外へ展開することを発表しました。
第一弾として、株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル(OCG)と共同提案した事業が経済産業省の「令和7年度グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択され、今年秋からインドネシア・南スラウェシ州で事業化可能性調査を実施します。
日本で培った未利用魚活用モデルを海外へ展開
ベンナーズは、未利用魚を活用した食品を定期配送する「フィシュル!」を運営しています。
市場で十分に評価されてこなかった魚の有効活用に取り組んできたといい、同社によると、2021年3月から2025年12月までに累計248トンの未利用魚を活用、商品化しています。
フィシュル! 料理イメージ(提供:株式会社ベンナーズ)今回の取り組みは、こうした国内で蓄積してきた商品開発や加工、品質管理などのノウハウを海外へ展開する事業で、コールドチェーンやインフラ整備に知見を持つOCGと連携して進められます。
インドネシアの水産業が抱える流通・加工の課題に対応
FAO(国連食糧農業機関)の2022年データによると、インドネシアは世界第2位の海面漁業生産量を誇る水産大国。
一方で、多くの島々で構成される地理的な特性から、製氷設備や冷凍・冷蔵施設などのコールドチェーンが十分に整備されていない地域もあり、水揚げされた魚の品質維持や高付加価値化が課題となっています。
また、加工技術や販売ルートが限られる地域では、水産資源を十分に活用できず、漁業者の収益向上につながりにくい状況もあるとされています。
インドネシアで獲れた魚(提供:株式会社ベンナーズ)今回実施される調査では、南スラウェシ州を対象に、水産資源や流通環境を調査するとともに、日本で培われた未利用魚活用モデルの適用可能性を検証。持続可能な水産バリューチェーンの構築を目指すとのことです。
現地に根付く仕組みづくりを目指す
今回のプロジェクトでは、日本の商品を輸出するのではなく、現地で水揚げされる魚種や市場環境に合わせた加工技術や商品開発の手法を導入することで、地域の企業や漁業者が継続的に運営できる仕組みの構築を目標としています。
ベンナーズは、今回の調査結果を踏まえ、現地に適した持続可能な水産バリューチェーンの実現につなげる考えです。
※2026年7月28日時点の情報です
(サカナト編集部)