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天然記念物・キタサンショウウオの成長過程が観察できる? <卵のう→幼生→幼体>常設展示を開始【北海道札幌市】

北海道札幌市の水族館・AOAO SAPPOROは5月11日、標茶町が指定する天然記念物「キタサンショウウオ」の常設展示を開始しました。

同館は2025年4月より標茶町と連携し、同種の保全活動に取り組んでおり、2025年には標茶町博物館「ニタイ・ト」と協力して生息域調査と卵のうの採取を実施。採取した卵のうはAOAO SAPPOROで保管・育成され、上陸まで育てたのち、約200匹が標茶町内の採取地点に放流されています。

絶滅危惧種キタサンショウウオと標茶町の自然

キタサンショウウオ Salamandrella keyserlingii(英名:Siberian salamander)は、全長約11〜13センチメートルの小型種です。

国内では釧路湿原など限られた地域にのみ生息し、背中の中央を走る金色の帯模様が特徴。環境省のレッドリストでは絶滅危惧IB類に分類されており、個体数の回復と生息環境の保全が急務となっています。

キタサンショウウオ(提供:株式会社青々)

釧路湿原を抱える標茶町は、面積1099平方キロメートル超の広大な自治体で、「釧路湿原国立公園」「阿寒摩周国立公園」に加え、「厚岸霧多布昆布森国定公園」を有するなど、豊かな自然環境と多様な野生生物で知られています。

そして、湿原を象徴する生きものとして、キタサンショウウオの存在は地域にとって重要な位置付けとなっています。

キタサンショウウオの孵化&成長過程を観察できる

保全協力が始まって2年目となる今回は、標茶町博物館の学芸員が採取した卵のうをそのまま展示し、孵化から成長、上陸に至る一連の変化を観察できる構成となります。

来館者は卵のうの状態から、幼生、幼体へと姿を変えていく過程を継続的に見ることができ、希少な両生類の生態や湿原環境とのつながりを学ぶ機会となりそうです。

(左)キタサンショウウオの卵嚢、(右)標茶町の調査地点の様子(提供:株式会社青々)

館内で育成したキタサンショウウオの幼体は一部を除き、2026年夏頃に卵のうの採取地点へ放流する予定です。

北海道内9施設による「北海道産いきもの保全プロジェクト」

AOAO SAPPOROは、北海道内9施設による「北海道産いきもの保全プロジェクト」に参画し、野生生物の調査・研究・普及啓発にも取り組んでいます。

2025年3月まで実施された同プロジェクトの「ワクワクスタンプラリー2024」では、キタサンショウウオをデザインしたスタンプを館内に設置し、来館者への認知拡大を図りました。

AOAO SAPPOROの「キタサンショウウオ」スタンプ(提供:株式会社青々)

AOAO SAPPOROは標茶町との連携を深めながら、釧路湿原の象徴種であるキタサンショウウオの個体数回復と、その背景にある北海道の自然環境の魅力発信を継続していくとしています。

AOAO SAPPOROで実施する保全活動について、詳しくはAOAO SAPPOROの公式ホームページに掲載されています。

※2026年5月22日時点の情報です

(サカナト編集部)

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