日本人は魚を良く食べることで知られています。
地域や季節によって多種多様な魚が店頭に並びますが、中でも、なぜか名前も知らずに食べている魚を使った惣菜があります。
それが、スーパーに必ずと言っていいほど売っている「白身魚のフライ」。
「白身魚」とはどのような魚なのか。その正体に迫ります。
ソーセージやカマボコでもおなじみ<スケトウダラ>
日本人が最もよく食べている白身魚として挙げられるのが、スケトウダラです。
北太平洋地域、特にアラスカ湾やベーリング海などで多く獲れるタラの一種で、フライにすると外はサクサク、中はふんわりと仕上がります。
日本ではコンビニやファストフード店でも使用されていることの多い魚です。
また、栄養の面でも高たんぱくで低脂肪といいこと尽くしのため、ダイエット食材としても知られています。その身は淡い白色で、透明感があり光沢を持っています。
某ファストフードの影響で有名になった<メルルーサ>
タラ目メルルーサ科に属する魚全般を「メルルーサ」と呼びます。こちらも白身魚のフライによく使用される魚です。
ニュージーランドや南アフリカ、南米の海などで多く獲れるメルルーサは、日本ではあまり知名度は高くないものの、海外では馴染み深い食材です。
一大ファストフードであるマクドナルドの海外店舗では、「フィレオフィッシュ」のパテにメルルーサが使用されているといいます。
ちなみに、日本のフィレオフィッシュにはスケソウダラが使用されています(フィッシュのみちのり-マクドナルド)。
海外のフィレオフィッシュと日本のものでは、少し味わいが違うのかもしれませんね。
実はナマズの一種<パンガシウス>
最後に紹介するのはパンガシウスという魚です。
こちらはなんとナマズの一種。東南アジアを中心に広く生息している魚で、環境の変化に強く成長速度が早いことから、低コストで生産できる養殖魚として注目されています。
日本でナマズというと何だか泥臭そうなイメージを持ちますが、ベトナムなどから輸入されたパンガシウスは世界各国に輸出され、クセのない味わいが愛されています。
フィレはややクリーム色から薄いピンク色をしているのが特徴です。
白身魚を食べるときは種類も気にしてみよう
今まで何の気なしに手に取っていた白身魚のフライ。
フライにすると見た目はどれも似てしまいますが、食べ比べると意外と味には違いがあります。
これから白身魚のフライを食べるときは、何の魚なのか考えてみてもいいかもしれませんね。
(サカナトライター:桐田えこ)