だれもがその名を聞いたことのあるウーパールーパー。ですが、意外とその生態について知っている人は少ないのではないでしょうか。
ここでは筆者がウーパールーパーを飼育して得た知識、魅力、不思議についてお話しします。知れば知るほどウーパールーパーが好きになります。
ウーパールーパーの学名はメキシコサラマンダー
ウーパールーパーはカエルやイモリの仲間、両生類です。その中でもサンショウウオのグループに属されます。学名は「メキシコサラマンダー」が正式な名前です。
両生類の多くは幼体から成体になる過程で体の姿が変化しますが(例えばオタマジャクシからカエルのように)、ウーパールーパーは幼体の姿のまま成長するのが特徴です。大人になっても陸上に上がらず水中で生活するのです。これを幼形成熟(ネオテニー)といい、ウーパールーパーのいちばんの特徴といえるでしょう。
呼吸方法と驚異の再生能力
また、外鰓(がいさい)と呼ばれる、顔のまわりに生えている3対のふさふさで水中の酸素を取り込み呼吸しながらも、水面まで泳いでいき肺で呼吸することができます。
もうひとつの特徴としては驚異の再生能力が挙げられます。四肢やエラ、尾を損傷してしまっても軽傷であれば数日で再生します。臓器なども再生が可能とされており、再生医療にも活用できるのではないかと研究が進められているそう
ウーパールーパーの生息地
学名の通りメキシコにいるサンショウウオという意味で、野生のウーパールーパーはメキシコのソチミルコ湖周辺に生息しています。
しかし、現在では水質の悪化・生息地の減少・外来魚の移入により絶滅危惧種に指定されています。そのため私たちが見かけるウーパールーパーは品種改良し国内で繁殖された日本生まれの個体なのです。
ウーパールーパーの種類
品種改良され流通しているウーパールーパーは世界で30種類以上と言われており、日本で見かける代表的な種類は5種。
・リューシスティック 白い体に黒い目
・アルビノ 白い体にピンクの目
・ブラック 黒い体に黒い目
・マーブル 茶色の体に斑点が特徴的
・ゴールデン 黄色い体にピンクの目、見る角度によってキラキラした模様
野生のウーパールーパーは黒や褐色の個体がほとんどです。
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