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10種類の魚を発見! 海のゆりかご<アマモ場>で採集&観察してみた ポイントの見つけ方とは?

アマモとは海草の代表である種子植物です。

本種は春になると海中で白い花が咲き、花粉が流れて受粉します。受粉してできた種は一度淡水にさらされないと発芽しないことから、河口域に見られるという面白い特徴があります。

また、アマモがまとまっている海草帯は「アマモ場」と呼ばれ、魚の隠れ家や産卵場所になると同時に水質浄化にも役立っています。

アマモ場で魚の採集と観察をした様子をレポートします。

アマモ場は魚のすみか

アマモ場は「海のゆりかご」とも呼ばれ、多くの魚の餌場や隠れ家、成育の場所として重要な役割を担っています。

日当たりがよく砂地に生えているアマモ(提供:たつ)

特に稚魚や幼魚にとっては、外敵から身を守りながら成長できる貴重な環境です。

また、アマモによる水質改善や酸素供給により魚、様々な生き物が集まり多様性が高い環境でもあります。

アマモ場での生きもの観察

今回、筆者はアマモ場を観察すべく干潮を狙いました。

理由は水位が低いとアマモ場を確認しやすく、採集もしやすいためです。また、安全面では水の中に入っても危険性が低いことを配慮しました。

アマモが生える場所は気水域ですが、海水がよく入るところが望ましいことから、塩分濃度計を使用して確認してもいいでしょう。

内湾の波が穏やかで砂地の場所こそアマモが生えるポイントなので、よく観察して見極めてください。水面からでもアマモが生えているかは確認できるので、見つけてしまえばその一帯がアマモの群落地となっています。

アマモ場で観察における<服装>

装備と服装は、釣り用のウェーダーがベストです。

浅瀬とはいえ途中、少し深いところやゴツゴツしたところを歩くこともあり、長靴だと海水が入ってきてしまいます。腰まで高さがあるものが望ましいでしょう。

さらに、ライフジャケットを着用することで、安全確保が可能になります。

ウェーダーや網、採集カップの他にサングラスや帽子も必須(提供:たつ)

また、ウェーダーなどの安全装備に加えて、日焼け止めやサングラスなど紫外線対策のグッズも忘れずに準備し観察に臨みましょう。

実際にアマモ場を観察した結果

今回、筆者は10種類の魚類を採集することができました。

オヤビッチャとヨウジウオ(提供:たつ)

アマモは魚のゆりかごと呼ばれるだけあり、幼魚や稚魚が中心です。

中でも1番多い種はアイゴ、次いでヨウジウオの仲間、ギマという順になりました。

ギマ(提供:たつ)/cite>

アイゴやヨウジウオはアマモを隠れ家や餌場として利用していることもあり、納得のいく結果です。また、内湾の砂地や汽水域に生息するギマも、アマモ場でたくさん見られても不思議ではありません。

そのほかにも、砂地も好む魚としてヒメジの仲間やアミモンガラやマツダイ、アミメハギ、サザナミフグなど“流れ藻採集”で見られる魚たちも確認しました。

流れ藻と同様の役割?

今回、アイゴやヨウジウオの仲間、ギマなど、アマモ場で見られることの多い魚は予想どおり確認されました。

アミモンガラ(提供:たつ)

一方で、今回特に興味深かったのは、アミモンガラやマツダイ、アミメハギなど、流れ藻採集でよく見られる魚も確認できたことです。

アミメハギ(提供:たつ)

これらの魚は幼魚期に流れ藻を利用することが知られていますが、アマモ場も外敵から身を守る隠れ家や餌場として利用できるため、流れ藻と同様の役割を果たしていると考えられます。

このことから、アマモ場は多様な魚種の成育を支える重要な環境であることを改めて感じました。

昨年のリベンジ タツノオトシゴを狙う

ちなみに、筆者にとってアマモ場での観察は1年振りで、とてもワクワクしていました。昨年は全く魚を採集できず悔しい思いをしたことが理由です。

今年こそということで気合いを入れて挑みました。最大の狙いは、一昨年のアマモ採集で目視しているタツノオトシゴ。

しかし、いざ採集し始めると捕れるのはヨウジウオばかり。期待が外れ少し残念な気持ちの反面、ヨウジウオの仲間の識別が苦手なため、目視で同定できるように来年のため勉強しようと誓ったのでした。

結果的にタツノオトシゴは採集できずに終わりましたが、注目の魚が獲れました。シマイサキです。

シマイサキ(提供:たつ)

これまで、本種の幼魚を見る機会が全くなく、初採集。シマイサキの形態が、大人も子どももそこまで変化がないことに気づくなど、今年も予想以上に新しい発見があり、実りがある採集活動になりました。

なお、アマモ場での採集は思ったより体全体、特に腰にくるので、次の日はしんどかったです。

アマモと魚と採集

今回、アマモ場で採集を行い、非常に実りあるワークになりました。

いろいろ魚の幼魚との出会いを通じ、アマモ場は魚にとって未来へ繋ぐ非常に重要な環境と実感しました。

アマモは魚たちとも密接に関係しており、我々はこの環境を守り次の世代に残していくことが大切です。

(サカナトライター:たつ)

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たつ

たつ

伊豆と僕と時々奥さん

綺麗な魚に魅せられて10年。 飼育・採集を自由気ままに続けるアクアリスト。 私と出会った魅力溢れる魚達や海水魚の飼育方法を紹介します。 誰でも手軽に読めて知識の輪を広げれたらいいなと思います。

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