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子どもの頃によく食べた<ゲタ>の正体 同じ魚なのに味が違う&“泥臭さ”の理由とは?

筆者は“ゲタ”という魚の煮付けを、実家ではよく食べていました。

【画像】“ゲタ”の見た目は牛タン?

しかし、時折泥臭いゲタがいて、子どもの頃はそれが食べたくなかったので、まるでくじ引きをしている感覚だったのを覚えています。

大人になった今、なぜ泥臭いゲタがいるのか、どうやって料理をすれば美味しく食べられるのか考えてみました。

ゲタってどんな魚?

ゲタとは、瀬戸内海におけるシタビラメ(ウシノシタ)の地方名であり、シタビラメはカレイ目ウシノシタ科の総称です。

シタビラメは海底の泥や砂に潜って生活する底生魚で、小型の甲殻類やゴカイなどを食べます。

見た目は踏まれたように薄い体で、身は淡白であっさりしていることが特徴。骨も少ないので、子どものころから食べやすい魚でした。

シタビラメの煮付け(提供:PhotoAC)

筆者が暮らしていた地域では、主に醤油で煮付けたものが、食卓に並びます。家では物心がついたころから、週に一回はゲタの煮付けが出ていました。

魚屋でもスーパーでも一年中見られ、学校の給食のメニューにも出た記憶があります。

同じ魚なのに味が違う? 子どもの頃の疑問

しかし、ゲタには必ずと言っていいほど“ハズレの個体”がいたのです。子どもの頃はこれが不思議でした。

なぜ、その1匹だけが泥臭いのか、外見では特に見分けがつきません。調理前には分からないのに、料理されるとたちまち泥臭さが際立ちました。

なぜゲタ(シタビラメ)には泥臭い個体がいるのか

ゲタに泥臭さを感じる理由は、主に生息環境と食べているものが原因と考えます。

シタビラメ(提供:PhotoAC)

シタビラメは海底の泥や砂に潜って生活する魚で、小さなエビやゴカイなどの底生生物を食べています。そのため、泥のにおい成分を体内に取り込みやすいということです。

また、鮮度が落ちたことが原因で、においが強くなるというのもあるでしょう。

つまり、「同じゲタでも味が違う」のは育った環境と鮮度の違いによるものだと言えます。

どうすればゲタ(シタビラメ)を美味しく食べられる?

泥臭さは調理である程度和らげることができます。

まず大切なのが下処理です。

内臓や血合いをしっかり取り除き、流水で丁寧に洗う。塩を振って少し置き、出てきた水分をふき取り、熱湯をさっとかける。こういったひと手間で、においの原因を減らすことができます。

また、煮付けにする場合は、生姜や酒をしっかり使うことで、臭みを抑えながら風味を引き立てられます。少しの工夫で、“ハズレ”だった一匹も、ちゃんと美味しく食べられるようになるのです。

瀬戸内では食卓の魚 実は高級魚?

子どものころは当たり前のように食卓に並んでいたゲタですが、市場ではそれなりの値がつく魚だと大人になり知りました。

淡白で上品な白身は、和食だけでなくムニエルやフライにも向いており、料理人からの評価も高い魚です。

瀬戸内では身近な存在ですが、地域によってはなかなか手に入らないこともあります。「いつもの煮付けの魚」だと思っていたものが、実は価値のある食材だったのです。

(サカナトライター:高良あさひ)

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