ナマコはだいたいどれも同じような色や形をしているもの、と思っていませんか?
確かに、私たちが普段目にするナマコは同じようなものが多いのですが、実はナマコは世界の海に1500種ほど、日本だけでも200種ほどが生息していると言われています。
その中には、ひとたび目にすれば絶対に忘れられない、すさまじいインパクトを持った種もいます。
そのひとつが「バイカナマコ」です。
<バイカナマコ>は“梅の花”を思わせる姿
日本では奄美以南のサンゴ礁などに生息するバイカナマコ。
バイカナマコの背面は変わった形の突起に覆われており、この突起の形が“梅の花”、つまり“梅花(バイカ)”に似ていることからこの名が付けられました。
バイカナマコ(提供:PhotoAC)ナマコの中でも最大級の種と言われており、通常で体長は40cmから50cmほど、大きなものになると80cmを超えることもあるそうです。
褐色の体は太い円筒形で、重さもその体長に応じて1kgから6kgとかなりずっしりとしています。
他のナマコと同様に「海の掃除屋」
バイカナマコも他のナマコと同じように、海底の砂や泥を丸呑みして有機物だけを吸収し、砂などは排出しています。ナマコが「海の掃除屋」と呼ばれる所以ですね。
砂泥の中のわずかな栄養を取り込みながら、砂などを排出する総排泄腔の内部では酸素も取り込んでいます。基本的に余計なエネルギーは使わず、無駄な動きはしません。
バイカナマコを含めてナマコの体表にはウミウシカクレエビが共生していることが多いのですが、大きな体で海底を動いているとは思えないほどゆっくりと移動するバイカナマコは、まさに格好の宿主と言えるでしょう。
<バイカナマコ>のちょっと残念なところ
まるで梅の花のような美しさを誇るバイカナマコ。
一説には、その派手な見た目は「私は魅力的な食材ではありませんよ~おいしくありませんよ~」というアピールのためだとも言われているのですが、残念なことに日本でも海外でもバイカナマコは高級食材として扱われています。
「乾燥ナマコ」は高級食材として有名ですが、その中でもバイカナマコを乾燥させたものは特に高値で取引されているのだとか。乱獲などにより年々漁獲量が減少しているので、大切にしていかなければなりませんね。
(サカナトライター:妖精社)