全身が透き通った姿が美しいナマズの仲間「トランスルーセントグラスキャットフィッシュ」は、観賞魚としても高い人気があります。
この記事では、トランスルーセントグラスキャットフィッシュの特徴や生態について解説します。
群れで行動するナマズの仲間
トランスルーセントグラスキャットフィッシュは、主にタイやマレーシア、インドネシアなどの東南アジア圏の川や湖に生息するナマズの一種です。
細長くて平たい体をしており、成魚の大きさは通常6~8センチ程度。群れる魚にしては少し大きな魚です。
ナマズの仲間としては珍しく群れで行動する習性があり、自宅で飼育する場合も単独飼育よりも複数で飼う方がストレスが軽減され、より自然な状態を観察できるといわれています。
透明な体をもつことが特徴
トランスルーセントグラスキャットフィッシュの最大の特徴として、無色透明な体をもつことが知られています。全身が均一に透き通っており、骨や内臓までがきれいに透けて見えるため、眺めているとどこか神秘的で不思議な雰囲気を感じられると評判です。
名前の「グラスキャット」は、この透明性に由来しています。
トランスルーセントグラスキャットフィッシュがこれほど透明度の高い体をもつのは、いったい何のためなのでしょうか。
通常、魚の体色や透明度は生息している土地の水質に影響を受けているといわれています。
トランスルーセントグラスキャットフィッシュは透き通ったきれいな水質の土地に多く生息するため、自身の透明性を同じように高めることで、捕食者から身を守るカモフラージュとしての効果を高めているという説が濃厚です。
透明な体により光の吸収と反射を最小限に抑えられるため、より周囲の環境になじみやすくなり、外敵から見つかりにくくなるのですね。
1
2